【ごみ問題に一石】フリマアプリの“粗大ごみ”販売実績で三島市が全国1位に…その要因と背景は(静岡)
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2025年2月12日 17時45分
“粗大ごみ”をフリマアプリ「メルカリ」で販売する自治体が増える中、静岡・三島市が2024年の実績で全国1位となりました。1位の要因、そしてその背景に何があるのか取材しました。
三島市清掃センター。市内のごみは全てここに集められます。「燃えるごみ」だけでもこの量…。回収されるごみの中には「粗大ごみ」も…すると…。
(三島市廃棄物対策課 山添 豊さん)
「これなんですか?」
(作業員)
「階段状の…」
(三島市廃棄物対策課 山添 豊さん)
「これ、いけるんじゃないですか? どうですか?」「使えるんじゃない、とりあえず保留」
目を付けたのは“階段状の収納棚”です。実は、三島市では家庭などから出された“粗大ごみ”からまだ使えそうなものを選びフリマアプリ「メルカリ」で販売しているのです。
三島市がこの事業をはじめたのは2023年9月、販売してきたさまざまな商品は、もちろん元々は“ごみ”…。案内してくれたのは裏手の倉庫。
(三島市廃棄物対策課 山添 豊さん)
「こちらが、メルカリにこれから出す商品を置いている倉庫です」
まだまだ使える棚やイス。ボールや…おもちゃなどさまざまなものが置かれていました。出品前に再度、安全性に問題がないかチェックするということです。
(三島市廃棄物対策課 山添 豊さん)
「思いのほか(候補品が)出ます ね、私がほしい物だって出る」
Q.三島市のメルカリは注目されている?
「相当注目されていると思う」「全て1位になって4冠獲得した」
三島市は、全国50の自治体がそれぞれ展開する「メルカリShops」で、2024年1年間の販売数など全4部門がなんと1位となりました。そもそも、なぜ、三島市はメルカリを始めたのでしょうか?
清掃センターのすぐ近くには…。
(三島市廃棄物対策課 山添 豊さん)
「こちらがですね、最終処分場です」
ごみを埋め立てる最終処分場…市としては“3つ目の埋め立て地”となります。3つ目の運用が始まったのが1996年。約30年で全体の92%が焼却灰などで埋め立てられました。残りは8%、ここに捨て続ければ2年から3年しかもたないのが現状で、三島市は一部をこの処分場へ、それ以外は他県に搬出していますが、年間8000万円のコストがかかっているといいます。残り8%をキープする理由…それは“災害ごみ対策”です。
(三島市廃棄物対策課 山添 豊さん)
「以前は、静岡市の方で台風15号によって甚大な被害が出た」「(災害)ごみを町中に放置しておくわけにはいかなくて、復旧復興があるので」「大量のごみを埋めなければならない。それは緊急的な話なので、その分を8%くらい余分に余裕を持っている」
「メルカリ事業」には“少しでもごみを減らしたい”、“ものを大切にするという意識を持ってほしい”、そんな思いが込められているのです。全国1位となった三島市のメルカリ。なぜ、それほど人気なのでしょうか?ポイントの一つは週に1回、“決まった時間”に出品すること。
(三島市廃棄物対策課 山添 豊さん)
「木曜日か金曜日の12時くらいに出してますね」「12時というのは、働いている人に、結構、買っていただいているので、そのお昼休み」
当初は、朝や夕方にも出品していましたが、分析の結果、お昼の時間に需要があることが判明。この日、出品した商品は14品でしたが…
(三島市職員)
「全部売れました。きょう出した物が14品」
(三島市廃棄物対策課 山添 豊さん)
「や、あ、すご。初めて、初めてです。これ」「昼休みの中で全部売り切るは、今まで一度もなかった、初めてです。衝撃的な」
15分で完売するというのは、初めての快挙だそうです。ごみを減らすことが目的なので、価格が抑えめなのも人気の理由ですが、購入者へのヒアリングなどを続け“何が売れるのか”分析を続けてきたことも、1位となった大きな理由だといいます。また、写真を撮る時にはしっかり傷を見せること!これが信頼感を生み、リピーターの獲得に繋がっています。
(三島市廃棄物対策課 山添 豊さん)
「中古品ですよということをしっかり見せないと、その人が後悔して結局ごみになってしまう」
入り口のすぐそばに置いてある出品中の商品。“メルカリ業務”は、通常業務に支障がない範囲で行うため、梱包や配送はせず、直接受け取りに来てもらうシステムです。
(メルカリの購入者 三島市民)
「アルバムですね。孫用の」「素敵なアルバムを探していた。たまたま、きょう見かけたので、さっき(出品を)見たばかりです」
(三島市廃棄物対策課 山添 豊さん)
「私がほしい物とかが清掃センターに来なくなるとベストですね」「ほしい人にあげる、フリマアプリで売るとか」「これ、使えるなと思ったら、それを探せるような選択肢をみなさんに持っていただくと、ぼくとしては、すごくうれしい」
出品する商品は粗大ごみのごく一部ですが、実際にごみを減らし、市民のリユース意識を高めている三島市。“ごみ問題”解決への一歩に。今後もその効果に注目です。
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