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[沖縄・宮古島市]地域マイクログリッドによる100%電力供給を実施

政治山 / 2022年9月26日 15時4分

再生可能エネルギー

※写真はイメージです

 沖縄県宮古島市(5万5600人)は、ネクステムズ(代表事業者)、沖縄電力、宮古島未来エネルギーと構成する「来間(くりま)島地域マイクログリッド構築事業コンソーシアム」において、市内の来間島で地域マイクログリッド(MG)による100%電力供給の実動訓練を実施した。

 地域MGとは、限られたエリア内において太陽光発電などの再生可能エネルギーで電気をつくり、蓄電池などで電力量をコントロールしてエリア内の電力供給を賄うエネルギーの地産地消のシステムのこと。同コンソーシアムは、経済産業省資源エネルギー庁の補助事業を導入して地域MG構築事業に取り組み、来間島の対象エリア(2.8平方キロメートル、96世帯165人、需要規模50kW~200kW)で21年度末から構築設備の運用を開始している。

 実動訓練では、宮古島系統の送配電ネットワークから切り離し、対象世帯に設置した太陽光発電(既設380kWと新設242kW)と325kWhの蓄電池、ならびに対象エリア全体の需給調整を行う800kWhのMG蓄電池の組み合わせだけで電力を供給した。

 その結果、対象エリア内の太陽光発電が需要を上回る場合はMG蓄電池へ充電し、下回る場合はMG蓄電池から放電するなど、再生可能エネルギーの地産地消となるMGが96世帯を含めた実系統で運用できることを確認した。大規模停電などの非常時には、条件が整えば、宮古島からの電力供給を切り離し、MGシステムで自立的に電力を供給することとしている。

 同コンソーシアムは、地域MG構築事業を通してMG技術を蓄積し、再生可能エネルギーの真の地産地消を推進。さらに非常時のエネルギー源確保による停電時間の短縮などにも取り組み、脱炭素化や電力レジリエンスの強化を目指していくとしている。

(月刊「ガバナンス」2022年8月号・DATA BANK2022)

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