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[名古屋市]大家に保険料負担がない「孤立死に備える損害保険」を開始

政治山 / 2023年4月14日 15時40分

住宅

※画像はイメージです

 名古屋市(229万3400人)は、あいおいニッセイ同和損害保険と包括的保険契約を結び、民間賃貸住宅の賃貸人(大家)の保険料負担がない「孤立死に備える損害保険」を開始した。自治体が家主費用・利益保険の契約者となって保険料を負担し、賃借人の孤立死等の発生による大家の損失を補償する保険で、同社が名古屋市から要請を受け開発して全国自治体へ提供を開始した商品。

 市は、民間賃貸住宅を活用した住宅セーフティネット機能の強化へ向け、「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」に基づいて、高齢者など住宅確保要配慮者の入居を拒まない民間賃貸住宅(セーフティネット住宅)の登録促進に取り組んでいる。同保険の導入は単身高齢者が入居可能な住居の更なる確保がねらいで、孤立死による大家の損失を補償する保険契約を自治体と保険会社が直接締結するのは全国初となる。

 被保険者の要件は、満60歳以上の単身世帯が入居する、名古屋市内のセーフティネット住宅を賃貸している大家など。セーフティネット住宅の登録には床面積や耐震性などの要件がある。補償内容は、賃借人の自然死・病死・自殺・犯罪死を含む戸室内死亡事故を原因とする、(1)家賃損失(空室期間中の家賃減少による損失及び値引き期間発生による損失)への補償として1か月当たり上限5万円を賃貸借契約終了日から最長12か月分(縮小支払割合50%)を支払うほか、(2)原状回復費用(賃貸可能な状態に補修・修繕・清掃・消毒・消臭等を行う費用)、(3)遺品整理等費用(相続財産管理人選任申立諸費用やお祓い・追善供養費用等も含む)、(4)建物明渡請求訴訟費用(賃貸借契約解除及び建物明渡請求訴訟で強制執行申立に要する費用等)を補償。(2)~(4)は合算で100万円を支払限度額としている。保険期間は2022年12月1日より1年間。

(月刊「ガバナンス」2023年3月号・DATA BANK 2023)

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