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[群馬県]「群馬パーセントフォーアート」推進条例を制定

政治山 / 2023年8月4日 14時23分

アートのイラスト

※画像はイメージです

 群馬県(194万3700人)は、「群馬パーセントフォーアート」推進条例を制定し、2023年4月1日から施行した。

パーセントフォーアートは、アーティスト支援を目的として20世紀初頭に米国で生まれた「1% f o r  a r t 」を始まりとし、現在、欧米を中心に制度化されている。

群馬県はその精神を生かしながら、県がめざす考えに合致した、新たな「群馬パーセントフォーアート」制度を導入。同制度の推進に向けて条例を制定したもの。

 条例は、アートの活用を謳った前文と全11条で構成。
「他にはない価値を持ち、人々を惹きつける求心力を持つ群馬県の実現及び県民の幸度の向上をアートの力でかなえる」という条例制定の趣旨と、取組み推進の際に留意する基本理念を規定し、県の責務と県民・市町村・事業者の役割を明記。

その上で、県が実施する基本的施策、県の予算措置と取組みの公表について定めている。

 基本的施策では、①年齢、性別、国籍、障害の有無等にかかわらずアート活動を行う人材の育成、②アート教育の充実、③観光振興をはじめとしたアートによる地域づくり、④活力及び魅力にあふれた公共空間を創出するためのパブリックアートの振興、⑤群馬県の取組みやアートの魅力の世界への発信——について明記。その施策実施のための財政上の措置として、県の予算や民間からの寄附促進等による「安定的な財源供給」を全国で初めて条例に位置づけたのが特徴だ。

県は条例に基づき、アート教育による「始動人」育成やアーティストが自立できる環境を整え、アートが地域固有の歴史や風土、文化などの触媒となって、新たな価値の創造や地域経済の活性化を図る施策や事業を展開する。

そして、地域経済の活性化によって生み出された資金が次のアート振興へとつながる、アートによる好循環を生み出すことをめざしていく。

(月刊「ガバナンス」2023年6月号・DATA BANK 2023より抜粋)

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