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[尾鷲市]NFTを活用して森林の環境価値を個人向けに販売

政治山 / 2024年6月19日 11時21分

※画像はイメージです

 

 三重県尾鷲市(1万6300人)では、ユーザーがデジタルアートを保有して気候変動問題を解決する「SINRA(シンラ)」プロジェクトが進められている。

 市は脱炭素と教育を基盤とする「22世紀に向けたサステナブルシティ」の実現を目指して2022年3月1日に「尾鷲市ゼロカーボンシティ宣言」を行い、その実現に向けて賛同企業・団体7者と協定を締結。その中の2者を含む3者が共同出資して設立した株式会社paramita が進めている取組みで、第1弾として同市の市有林で得られるCO2吸収量等の環境価値を「RegenerativeNFT(自然資源が保有する多元的な価値を象徴したNFT)」として販売し、その収益の一部を「尾鷲市ゼロカーボンシティ」の実現に向けた脱炭素と教育の取組みに還元していく予定。

 NFT(代替不可能なトークン。デジタル上での権利を証明する仕組み)を媒介することで、個人でもカーボンクレジットを保有して気候変動問題へのアクションを起こすことが可能となる。

 地球環境に貢献する行動を起こすことは美しい世界を創る行為であるとの思いを込め、第1弾のNFTは「蝶」をモチーフにしたデジタルアートにしている。アートの蝶の色合いや花の量はNFT購入のタイミングやCO2の吸収量によって変化するので、唯一無二のジェネラティブアートが生成され、それを保有することができる。

(月刊「ガバナンス」2024年2月号・DATA BANK 2024)

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