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若者の投票行動と18歳選挙権のホンネ―女性は投票日、男性は期日前に偏り

政治山 / 2016年7月19日 12時50分

 選挙権年齢が18歳に引き下げられて初めての国政選挙となった第24回参議院議員選挙。全体の投票率54.7%に対して18歳・19歳の投票率は45.45%(総務省抽出調査)と平均を下回る結果となりました。政治山では参院選の公示前の5月20~22日と投票直後の7月10~11日の2回、18歳から29歳までの男女を対象にアンケートを実施し、184人から回答を得ました。

浸透する期日前投票、女性は投票日を重視?

 公示前の調査で投票する意向を示していた184人のうち、実際に「投票した」と回答したのは140人で、44人は「投票に行かなかった」または「答えたくない」と回答しました。投票した人のうち「投票日に投票した」のは85人、「期日前に投票した」のは55人で、約1600万人(投票総数の約27%)と過去最多人数を記録した期日前投票は、若年層にも広く浸透していることがうかがえました。

 さらに「投票日に投票した」人を男女別にみると男性は43.2%、女性は51.5%と女性の方が投票日に投票する人の割合が多く、年代別にみると10代は44.4%、20代は47.3%でした。

(グラフ1)参院選の投票に行きましたか?

自民と民進、性別と年代で支持層に大きな隔たり

 次に投票した政党について、母数が多くないため際立った傾向だけ紹介します。自由民主党に投票したのは男性46.0%、女性37.7%に対して、民進党に投票したのは男性10.3%、女性17.0%でした。また、10代では自民37.3%、民進17.6%に対して、20代は自民46.1%、民進10.1%と差異が見られました。

(グラフ2)比例区でどの政党に投票しましたか?

戸惑いつつも前進、継続的な取り組みが必要

 続いて6月22日の公示日から7月10日の投票日までの間に投票先を変えたのは21.4%で、性別では大差ありませんが、年代別では10代31.4%、20代15.7%と大きな違いがみられました。

(グラフ3)公示日に投票しようと考えていた政党と、実際に投票した政党は同じでしたか?

 最後に、選挙権年齢の引き下げを、若者がどのように受け止めているかを紹介します。

<肯定的な意見>
・若者の考えが反映されて良いと思う(18歳男性)
・政治について学ぶきっかけになったのではないかと思う(18歳女性)
・賛成。中学卒業時点に下げてもいいと思う(22歳男性)

<否定的な意見>
・大多数が高齢の方なので大勢に影響を与えることはないと思う(25歳男性)
・正直なところどこの政党に投票すれば良いのか全くわからなかった(19歳女性)
・知識の無い高校生が投票するのは如何なものかと思う(20歳男性)

<その他>
・若者が参加しやすい選挙の仕組みが必要、例えばネット投票(26歳男性)
・大学生が多く新たに選挙権を得ると思うが、実家を離れて生活している人にとって投票に行きづらい(19歳男性)
・15歳でも働いている人に選挙権が与えられるべき。働いていない高校生や大学生は投票する資格は無い(24歳男性)

<株式会社パイプドビッツ 政治山カンパニー シニアマネジャー 市ノ澤充

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