わたしの1票の価値は?一票の格差とは

政治山 / 2015年6月19日 12時17分

 一票の格差とは、有権者の投じる票の価値に差が存在することを指しています。この格差が特に問題となるのが、日本では国政選挙においてです。衆参両院の選挙において、議員1人当たりの有権者数の少ない選挙区では1票あたりの価値が高くなり、逆に有権者数の多い選挙区では1票あたりの価値が低くなります。直近の選挙では、衆議院では最大で2倍、参議院で4倍を超える格差が生じています。住んでいる地域によって、それぞれの有権者が投じる票の価値に差が生じてしまっているのです。

1票の格差

 人口は変動するものですから、それに合わせて議員定数の再配分を行ったり、選挙区の区割りの変更を行ったりしなければ、常にこの格差が生じることになります。

 一定の年齢に達した者には平等に選挙権が与えられる普通選挙が確立しており、全ての有権者は平等に扱われることになっています。この一人一票は民主主義の大原則と言えると思いますが、実際に投じる票は1票であっても、その価値に格差が生じ、民主主義の大原則が守られていない状況にあると言えます。この点を問題視して、弁護士グループが訴訟を提起して以来、この問題が関心を集めるようになりました。昨今では、一票の格差について一定の差を超えると違憲状態とする判決も相次いでいますが、選挙無効にまで踏み込んだ判決は例外的で、その対応は国会に任されています。

 一票の格差の解消方法は、議員定数の再配分と選挙区割の変更が主なものとなりますが、いずれの方法による対策も遅々として進んでいないのが現状です。現職の議員にとっては自身が選ばれた選挙区割が変更されることを好みませんし、定数の再配分となると、現状では増員が見込まれないため、基本的には減員されることになり、誰かが次の選挙では必ず議席を失うことにもなります。

 人口の少ない地方からの声を汲み取るために、一票の格差が生じるような選挙区割や定数配分も許容されるのだとする意見があるのも事実ですが、少なくとも裁判所でも違憲状態という判決が相次いでいるのですから、その格差是正の取り組みがきちんと行われるのか注視していく必要があるでしょう。何より、もう忘れられつつありますが、2012年の解散総選挙に至る際に、当時の野田首相と安倍総裁は、一票の格差の解消と定数削減を約束したのですから。

直近3回の衆参選挙における当日有権者数(参院は議員1人当たり)が最多と最少の選挙区

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