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参議院で次々と提出された問責決議とは

政治山 / 2015年10月9日 7時30分

 9月27日に閉会した第189通常国会は終盤、安全保障関連法案を巡って与野党の激しい攻防が繰り広げられました。参議院では、与党が採決へ持ち込もうとするなか、野党はあらゆる手段で阻止しようとしたため、議員同士のもみ合いや、議事進行を遅らせる牛歩の映像を目にした方も多いと思います。

 参院本会議では法案採決の前に、野党が安倍首相や中谷防衛相などの問責決議案を次々と提出。そのやりとりは深夜にまで及び、なかなか法案に対する採決が行われませんでした。さて、この時に行われた問責決議とは、いったいどういうものなのでしょう。

法的拘束力のない問責決議

 問責決議とは、議会が意思を示す決議の一つで、首相や大臣、地方自治体の首長の政治責任を問うものです。手続きは通常の決議と同様で、参議院では10人以上の賛成があれば発議できますが、憲法や法律には問責決議についての規定はなく、問責決議案が可決されても法的拘束力はありません。

 しかし、野党が問責決議案を提出することで、政府への対立姿勢を明確に示す効果はあります。問責決議案が可決された場合、その後の審議拒否などにつながる可能性があるため、最終的に辞任または交代に追い込まれるケースが多く見られます。

衆議院では内閣不信任決議

 衆議院で同様の攻防が展開されている場合には、衆議院にのみ認められている「内閣不信任決議」が提出されることがあります。これは内閣全体を信任しないとするもので、憲法69条で定められた決議です。50人以上の賛成者がいれば発議でき、内閣不信任案が可決または内閣信任案が否決された場合、内閣は10日以内に衆議院を解散するか、総辞職しなければなりません。

 衆議院でも問責決議案を提出することは可能ですが、衆議院では法的拘束力のある内閣不信任決議案を提出することが認められているため、問責決議案が出されることは通常ありません。

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