日本初の民泊条例、地域振興と資産活用のためのルール作りを

政治山 / 2015年10月16日 14時0分

 東京都大田区では、民泊条例について13日から26日までパブリックコメントを受け付けています=(仮称)大田区国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業条例案に対する区民意見等の募集について=。実際にはどのような条例が検討されているのか、岡高志 大田区議会議員にご寄稿いただきました。

そもそも民泊とは

 通常のホテル・旅館ではない個人の空部屋などに宿泊することで、訪日外国人増加による宿泊客増加、インターネットマッチングサイト「Airbnb」などが広まるとともに、民泊ニーズは高まっています。

 一方で、通常のホテル・旅館は旅館業法の規制を受けるのに対して、民泊は旅館業許可をとらずに営業していることが問題となります。

岡高志 大田区議会議員
岡高志 大田区議会議員

なぜ大田区なのか?

 東京圏の国家戦略特区の範囲に大田区全域が指定されています。国家戦略特区の規制緩和メニューのひとつとして、旅館業法の規制緩和により民泊が可能になります。詳細な規定については自治体ごとに条例を制定する必要があります。

 大田区は国際空港である羽田空港を有するので、国際都市を標榜しています。しかし、外国人宿泊ニーズが際立って高いわけではなく、民泊の実績もあまり多いとは言えません。

 一方で、大田区のホテル稼働率はすでに90%を超えており、新しい宿泊施設の供給が求められています。人口71万人の大きな自治体である大田区で民泊を可能にすると、民泊マーケットは活気づき、新しい資産活用の可能性も出てくるのではないでしょうか。

想定される民泊への規制

 民泊が旅館業法の規制緩和により可能となるわけですが、既存のホテル・旅館事業者からの反発があります。大田区も蒲田駅周辺に昔ながらのホテル・旅館がありまして、様々な反対意見が予想されます。

大田区議会本会議場
大田区議会本会議場(議会HPより)

 とはいえ、せっかくの規制緩和が規制過多になっては意味がありません。今回の民泊条例案の概要で示されたのは、次の3点のみ。

・滞在期間は7日以上
・大田区に立入検査権を付与
・周辺住民に対する苦情窓口設置

 民泊の要件は、国家戦略特別区域法施行令に定められています。現在、グレーゾーンにあるとされる民泊施設を大田区では、合法な事業活動として認められることになります。国際空港に近い立地なので、新規参入者も期待できるでしょう。

 ところで、国家戦略特別区域法施行令では、民泊の要件に1室の床面積を25平方メートル以上と定めています。ただ、但書において、区長の裁量により緩和が可能です。大田区のワンルームマンションで1室25平方メートルを下回る物件は多くありますので、大田区の実態をふまえて、客室面積を緩和してほしいところです。それにより民泊マーケットがより活気づくことを期待します。

 以下、国家戦略特別区域法などとあわせて従来の旅館業規制も以下引用しておきます。

国家戦略特別区域法13条
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/hearing_s/260121_kourou_ryokan.pdf

旅館業法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO138.html

国家戦略特別区域法施行令 第12条
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H26/H26SE099.html

パブリックコメント募集
(仮称)大田区国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業条例案に対する区民意見等の募集について
https://www.city.ota.tokyo.jp/smph/seikatsu/hoken/eisei/riyoubiyou/ootakukokusaisennryakutokku.html

<大田区議会議員 岡高志>

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