地元に住んでなくても“ふるさと”住民票―鳥取・日野町で初交付
政治山 / 2016年3月2日 11時0分
町外の人にも「住民票」を持ってもらい、郷土愛を育んでもらおう――こんな思いから、鳥取県日野町は、住民登録をしていない町出身者に全国初の「ふるさと住民票」カードを交付しました。カードがあれば、公共施設利用料の割引などのサービスが受けられます。景山享弘(かげやま たかひろ)町長が2月22日、町出身者2人にカードを手渡しました。
賛同する自治体が拡大中
シンクタンク「構想日本」の提言に基づき昨年8月、日野町や北海道ニセコ町、埼玉県和光市など全国8市町村が全国の自治体に参加を呼び掛ける発表を行いました。地方創生の試みとして、構想に賛同する自治体はその後も増え続けています。
2月22日の交付式で、日野町出身の2人にカードを進呈する景山享弘町長=写真左(日野町ホームページより)
今回、日野町が全国初の交付となりました。正規の住民票ではありませんが、公共施設の利用割引のほか、町報が郵送されたり、パブリックコメントに参加できたりします。さらなるサービスの拡充も検討しています。
約30人が申請、来年度目標は300人
登録できるのは、日野町出身者またはゆかりのある人に限られていますが、今後はふるさと納税で寄付した人や町内の通勤、通学者も対象にしていく方針です。
既に約30人の申請があり、順次カードを郵送しています。
人口減に悩む同町では、来年度300人の交付を目指しており、「まずは町とのつながりを持ってもらい、周りの人に町の魅力を紹介してほしい。ゆくゆくは移住やIターンのきっかけになれば」と期待しています。
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