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カジノ解禁2020年までの見通し立たず―内閣官房IR特命チーム凍結

政治山 / 2016年4月1日 11時50分

 政府が、カジノなどの総合型リゾート(IR、Integrated Resort)の推進を担う内閣官房の特命チームの業務を当面、凍結する方針を決めたと報じられています。

海外での失敗例、ギャンブル依存症、治安悪化…課題も多く

 カジノを解禁するIR推進法案の成立に見通しが立たないためで、2020年東京五輪には事実上間に合わないと政府が判断したと見られます。

カジノ

 IR推進法案は超党派の議員連盟により2013年に提出されましたが廃案となり、15年にも法案提出したものの継続審議になっています。議連が旗振り役となってきたものの、海外でのIR失敗例や、パチンコなどによるギャンブル依存症、治安悪化など指摘される問題も多く、政府も2020年の目標を明確に掲げていたわけではありません。

大阪府はIR関連の予算計上

 「五輪は東京、IRは関西」として、前のめりに取り組んできたのが、昨年末の大阪府・市ダブル選で勝利した地域政党「大阪維新の会」であり、国政政党「おおさか維新の会」です。

 2015年に提出されたIR推進法案も、自民党、次世代の党のほか、分裂前の維新の党が共同提出しました。一方で、連立与党の公明党は慎重姿勢のまま。生活保護受給者がパチンコ通いをするなどのギャンブル依存症の問題もクローズアップされて、与野党入り乱れて賛否が分かれた状態です。

 大阪府では、来年度当初予算案でIR関連2868万円が計上されていましたが、3月24日の府議会で約730万円減額された修正案が可決されました。公明党は「予算執行については慎重に取り扱うこと」などの付帯決議付きで賛成し、慎重姿勢を見せました。

<株式会社パイプドビッツ 政治山カンパニー 編集・ライター 上村吉弘>

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