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何度でもできる?収支報告書の“訂正”はどこまで認められるのか

政治山 / 2016年4月7日 18時10分

 民進党の政調会長に就任した山尾志桜里・衆院議員の資金管理団体「桜友会」が、2012年分の政治資金収支報告書に、山尾議員自身から1144万円の個人献金を受けていたと記載し、その後、224万円を借入金、920万円を寄付と訂正していたと報じられています。政治資金規正法では、政治家本人による自身の資金管理団体への献金を1000万円までと定めているためです。

訂正された桜友会の収支報告書の一部
訂正された桜友会の収支報告書の一部

形式上の不備あれば訂正命じることも

 党や政府の要職に就くと、政治資金収支報告書の矛盾や誤りが指摘されることがよくありますが、報告書の訂正に定めはあるのでしょうか。

 政治資金規正法では、書面に形式上の不備があった場合に総務大臣や選挙管理委員会が訂正を命じることができるとしていますが、自主的な訂正について特段の定めはありません。

訂正に期限の定めなし

 総務省の資料によると、「収支報告書の内容が事実に反することが判明し、政治団体から訂正の申出があった場合においては、国民に対し正しい収支の状況を明らかにする観点」から、収支報告書の訂正を認めています。

 また、同法では、収支報告書の保存期間は官報または公報による要旨の公表の日から3年を経過する日までとなっており、その間の訂正は可能です。保存期間経過後も、官報または公報による告示の訂正は可能とされているので、期限も特に定められていません。

訂正箇所が分かる形で情報公開

 訂正方法の手続きについては、「一部分の訂正の場合は、二重線により見(え)消し訂正し会計責任者の訂正印を押印し、ページ全体の内容抹消の場合は、書類全体に斜線を記入するなど、全体の抹消が明らかとなる形での見(え)消しを行い、会計責任者の訂正印を押印する」などと詳細に記されています。

訂正の際に使用する「訂正願」
訂正の際に使用する「訂正願」(総務省HP「収支報告書の訂正と政治資金監査について」より)

 また、「差替えにより訂正を行った場合であっても差替え前の収支報告書の写しは情報公開の対象となる」とあり、訂正した分だけ情報公開の資料が加えられていきます。各団体の報告書は3年間(政党交付金使途等報告書は5年間)の公開が定められています。

<株式会社パイプドビッツ 政治山カンパニー 編集・ライター 上村 吉弘>

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