マグニチュード、2増えるとエネルギー1000倍に
政治山 / 2016年4月19日 11時50分
熊本地震は最初に発生した14日夜の前震がマグニチュード(M)6.5でした。16日未明に発生した本震がM7.3で、わずか0.8の違いですが、そのエネルギーは16倍にもなると報道されています。なぜでしょうか。
マグニチュードは地震の規模を示す指標
マグニチュードは地震そのものの規模を示す指標です。エリアごとの揺れの大きさを示す震度とは異なります。日本ではM7以上を大地震と呼んでいます。数字が1増えると、地震のエネルギーは31.6倍に、2増えると1000倍になります。例えば、M8の地震はM6の地震の1000倍ものエネルギーがあることになります。
熊本地震の本震M7.3は、阪神・淡路大震災と同じ規模の大地震です。また、南米エクアドルでは16日、M7.8の地震が発生し、18日現在で200人以上の死者が出ています。2011年の東日本大震災ではM8.4でした(気象庁発表)。地震の規模をより適切に表せるとされるモーメントマグニチュード(Mw)は9.0でした。
震源からの距離で揺れも変化
マグニチュードが大きくても震度が大きいとは限りません。気象庁HPでは、電球の明るさと周りの明るさとの関係で例えて、「電球の明るさをあらわす値がマグニチュード、電球から離れたある場所の明るさが震度に相当します。つまりマグニチュードが大きくても(電球が明るくても)震源から遠いところでは震度は小さく(暗く)なります」と説明しています。
また、震源が非常に深い場合、震源の真上ではほとんど揺れないのに、震源から遠くはなれた場所で揺れを感じることがあります。この現象は、「異常震域」という名称で知られています。原因は、地球内部の岩盤の性質の違いによるものです。
異常震域の仕組み(気象庁HPより)
<株式会社パイプドビッツ 政治山カンパニー 編集・ライター 上村吉弘>
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