ツケは都民1人あたり840円―都知事3人続けて任期全うせず
政治山 / 2016年6月17日 18時0分
舛添要一氏の辞表提出に伴い、東京都知事選が7月14日告示、31日投票の日程で行われます。石原慎太郎氏、猪瀬直樹氏に続き、3人続けて任期途中での退任で、2011年4月以降、本来なら1回で済んだ選挙が3回目の選挙となります。
選挙費用は前回46億円と同じ規模に
前回(2014年2月実施)と同じ任期途中での都知事選は、限られた準備期間での追加コストにより、前回の経費46億1394万円に近い費用が発生しそうです。
石原氏が4選された2011年4月の都知事選は統一地方選のタイミングでした。都内では都議補選と重なっただけでしたが、経費は42億1360万円でした。石原氏が任期途中で衆院選に立候補し、2012年12月に都知事選が行われ、猪瀬氏にバトンタッチ。衆院選との同日選により、経費は38億4637万円に抑えることができました。
統一地方選のタイミングずれてコスパも悪化
2011年4月に4選された石原氏が任期を全うしていれば1度で済んだ都知事選が、これで3度目となります。平均42億円の費用がかかるとして、都内の有権者約1000万人で単純に割った場合、1回あたり420円の費用が発生しており、2回分で840円を費やしたことになります。
しかも、2011年4月までは統一地方選のタイミングだったので、同日に市区町村選が行われる地域では人件費や会場費などのコストパフォーマンスが軽減されていたのに、任期全うしなかったために、余計な費用がかかるようになりました。
問われる有権者の選別眼
余計な支出はやがて私たちの納税額にも影響します。知事が自己都合や資質の問題で退任した場合、有権者がその被害を受けることになります。
年間予算がノルウェーやインドネシアの国家規模に匹敵する東京都の知事は絶大な権力を持っており、経費も勤務時間もお手盛りになってしまいがち。行政手腕だけでなく自らを戒める能力が強く求められます。
華やかな経歴や知名度に惑わされず、候補者の人間性を見抜く選別眼が私たちになければ、同じ過ちを繰り返すことになりそうです。「2度あることは3度ある」か「3度目の正直」か、都知事と同様に有権者の資質も問われています。
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