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都知事選の費用50億円、内訳は?

政治山 / 2016年6月19日 10時30分

 7月14日告示、31日投票の日程で行われる東京都知事選。50億円近くかかると言われる経費の内訳はどうなっているのでしょうか。

 2014年2月に行われた前回と同じ任期途中での選挙であり、経費も前回の46億1394万円に近い費用が発生しそうです。都選挙管理委員会は参院選と都知事選の準備に追われており、過去の選挙に要した経費内訳に関する詳細な資料を探す余裕がありません。

東京の街並み

費用の9割は市区町村に交付

 前回都知事選の報道を見ると、約46億円のうち都選管で5億円の支出が発生し、残り41億円は都内62市区町村に交付されたとあります。41億円の大半は、下記の通り掲示板や投票所の設置にかかる人件費や賃貸料と見られます。

・都内1万4163カ所(若干増減する可能性あり)に設置するポスター掲示板の作成(補修)と設置費用
・投票所1869カ所(若干増減する可能性あり)と開票所62カ所(市区町村数)の賃貸料や光熱費
・全投票所に配置する投票箱や記載台などの設置費用

 期日前を含めた投票所の人件費や、開票所の人件費も含まれます。

1割は投票用紙や投票用はがきなどに

 都選管で支出される5億円の費用は、都内全域で共通する用紙や道具の準備に使われます。主な項目を挙げます。

・1000万枚超の投票用紙と投票所入場券(はがき)の準備と郵送費
・選挙公報や投票PR広告の費用
・候補者が選挙活動で用意する選挙カーや通常はがきの交付、ビラやポスターの作成、政見放送など、選挙費用の一部を負担する選挙公営の費用
・候補者に配る七つ道具の作成費用
 (1)選挙事務所の標札
 (2)選挙運動用自動車・船舶表示板
 (3)選挙運動用拡声機表示板
 (4)自動車・船舶乗車船用腕章
 (5)街頭演説用標旗
 (6)街頭演説用腕章
 (7)個人演説会用立札
・候補者に配る書類の作成費用
 (1)選挙運動用通常葉書使用証明書
 (2)選挙運動用通常葉書差出票
 (3)新聞広告掲載証明書

没収された供託金は東京都へ

 現在のところ、改正公職選挙法により参院選から適用される「共通投票所(駅やショッピングセンターなどに設置)」を設ける予定はないようですが、有権者の利便性を考慮してこれらのサービスを市区町村で行えば、追加の費用も計上されるとみられます。

 また、前回16人だった候補者の増減によって、掲示板の数や公報の頁数なども変わってきます。一方、「有効投票総数の10分の1」に届かなかった候補者は都知事選の供託金300万円を没収されます。前回は16人中12人が没収されました。没収された供託金は東京都に帰属します。

<株式会社パイプドビッツ 政治山カンパニー 編集・ライター 上村吉弘>

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