『高校生が見た地方議員の日常』座談会(前編)

政治山 / 1970年1月1日 9時0分

 2016年に施行された改正公職選挙法によって、18歳選挙権が認められました。若者の政治参画が重視される今、「有権者」のボーダーライン直前にいる高校生の視点を知ることはこれからの政治を考える上でとても大切だと思います。本企画は、NPO法人I-CAS様のご協力のもとインターンに参加した高校生と、その受け入れを行った各議会の最年少地方議員との座談会を通じてその一端を明らかにしようという試みです。

座談会1

左から
濱田圭一朗 攻玉社高校2年生(伊藤議員インターン)
河村悠希 国際基督教大高校2年生(伊藤議員インターン)
大浦翔真 早稲田高校2年生(三次議員インターン)
仁木崇嗣 ユースデモクラシー推進機構代表理事
三次ゆりか 江東区議会議員
伊藤陽平 新宿区議会議員
松原元 大田区議会議員

にき
皆さん、本日はよろしくお願いします。早速、高校生の皆さんに質問です。地方議員インターンに参加しようと思った理由から聞かせてください。
おおうら
よろしくお願いします。そうですね、僕は地方議員の人たちがどんな仕事をしているのか見てみたくて参加しました。テレビで見るのは国会議員ですが、人々の暮らしに一番近いのは地方議員だと思うので。
かわむら
友達に誘われて参加しました。教科書に載っていないことが知ることができそうでしたし、先輩からも話を聞いていたので参加しようと思いました。
はまだ
私は生徒会長を務めています。生徒会長は、生徒の声を学校に届けるのが仕事です。地方議員は住民の声を届けるのが仕事なので、何か学べるんじゃないかと思って参加しました。

濱田君、河村君

にき
意識が高くて素晴らしいですね。続いて、議員の皆さんに聞いてみましょう。インターンではどういうことをやったのでしょうか?受け入れるにあたって何か配慮したことなどはありますか?
みつぎ
今回受け入れるのは初めてですが、つまらないと思わせたくなかったので、普段話せないような人たちと話せる機会を作ってあげることを意識しました。
まつばら
前回I-CAS以外のところからインターン生を受け入れるはずだったのですが、ドタキャンされてしまったので、今回が初となります。ちょうど議会が閉会中で、委員会もやっておらず公的なものが無かったため、どうしたものかと思いました。そこで、街頭活動の手伝いをしてもらったり、陳情が入っていたので同席してもらったりしました。あとは議員は実はお金がないことを見てもらいたかったので、政務活動費に関係する業務を行っていただきました。
にき
生々しい部分を体験したんですね。松原さんのインターン生が今日来られなくなったのと関係あったりして(笑)
まつばら
そうあってほしくないですね(笑)。それでも、お礼の手紙をいただきました。今日お会いできればこちらの方がお礼を言いたかったくらいです。
にき
おお。きっと高校生にとって印象的だったんでしょうね。伊藤さんはどうですか?
いとう
僕は、僕が一番楽しむことを考えていました。今回半分以上は観光地に行きましたね。町のことを好きになってもらわないと、真剣に町のことを考えられないので。前半は今流行っているゴジラやタピオカドリンクなどの観光地めぐり。後半は労働力として貢献してもらいました。町を好きになってもらった上で、労働力として働いてもらわないと意味がありません。名簿を集めることをやってもらいました。大人でも難しいことですが、高校生は全員できました。僕も楽しいし、僕にもメリットになるものです。
にき
労働力というと悪く聞こえるかもしれないですが、伊藤さんがやっていることをそのままやってもらったということですよね。
いとう
そうです。議員の本物の仕事をしてもらいました。子どもだましではないです。
にき
選挙1年前の、政党に所属しない議員のリアルな活動をやってもらったということですよね。もし仮にその子が政治家になりたいんだったら、それをそのままやればいいということですよね。
いとう
そういうことです。僕のところだと一番多い子で、一時間で10人の名簿を集めた子がいました。その子は必ず政治家になれます。話うまいし。

座談会2

にき
三者三様で面白いですね。続いて高校生の皆さん、インターンの前と後で政治に対する印象が変わったなら、併せて教えてください。
おおうら
まず“政治”というと、さっきも言った通り、国会議員のことを思い浮かべていました。テレビで見ることは日常とかけ離れていて言葉も難しい。僕らのこと本当に考えてくれているのかなと思っていました。お金の問題とかよくあるじゃないですか。ああいうのを聞くと、僕らのこと本気で考えてくれているのか疑問に思います。自分のためにやってるんじゃないかなって。今まで知らなかった地方議員の仕事を体験したことで、住民の人に寄り添っているということが分かりました。三次さんはよく陳情を受けていましたが、自分にとっては住民の声にこんなに耳を傾けるんだと衝撃でした。思った以上に寄り添っているんだと新鮮でした。
にき
国政と違って地方政治は住民に寄り添っているということが分かったんだね。
かわむら
自分は逆に政治についてイメージがわかないので今回参加したのですが、政治は普段自分の生活の中に関わってこないので、どういうふうに役立っているのかも分かりませんでした。それがインターンで、町の人に支援者としてサインをしてもらうことなどを経験して、とても頑張っているんだなって思ったし、一般の人の政治への意識の低さも分かりました。もう少し自分でも政治のことを知ろうと思ったし、みんなにも知ってほしいと思いました。
はまだ
日本の政治に興味がありませんでした。暇な人がやっているのかなと思っていましたが、伊藤先生の姿を見て、まじめに頑張っている人もいるんだなということが分かりました。

濱田圭一朗 攻玉社高校2年生(伊藤議員インターン)

にき
インターンをやって、何が一番印象に残りましたか?
かわむら
ビラ配りと、住所を書いてもらうことが大変で印象的でした。暑い中、何時間も知らない人に声をかけて、受け取ってくれない人もいたし、無反応の人もいました。けれど、書いてもらえると嬉しいし、もっと自分の話を聞いてもらいたいと思いました。
はまだ
河村君と似ていますが、住民の人に連絡先を聞くことが大切だと思いました。特に伊藤先生は党に所属していないので、名簿の存在は大切なんだと思います。活動中に学校の後輩にあったときに、伊藤先生が中学生にまで住所を聞き出していて、そのストイックな姿勢がすごいと思いました。
にき
それはストイックだ(笑)。
いとう
その人と会えるチャンスは、その一度きりかもしれないから、多少強引に思えても聞きに行くことが重要だと考えていますね。とにかく街頭活動で人と会って接点を作ることが大切だと思っています。
かわむら
会話をしているうちに、その人も帰国子女で、アメリカに住んでたという人もいました。街頭活動で町の人とのコミュニケーションが生まれるんだと思いました。

河村悠希 国際基督教大高校2年生(伊藤議員インターン)

にき
いきなり支援者になってもらうというのは難しいと思いますが、どういう名目で名簿を集めたのですか?
いとう
今回の高校生インターンの報告書を送るので名前と住所を教えてほしいという名目です。昨年度も同じことをして、自分のことにも興味を持ってもらえたし、若い人が政治に参加しているということを知ってもらうことで、区政に興味をもってもらえるきっかけになったと思います。
にき
三次さんは比較的市民との深い触れ合いというか、選挙に向けた活動とは違う陳情が多かったというイメージですか?
みつぎ
そんな感じ。選挙系のことはやっていないです。
にき
松原さんのところは地域活動に顔を出すとかそういう感じですか?
まつばら
それが全くできなかったんです。だから困りました。なのでバックオフィス的な活動をメインにやってもらいました。むしろ最終日に街頭のビラは、彼が来るのに合わせてビラを作ったくらいです。
にき
3人がやったことに議会活動を加えれば、地方議員の日常を網羅できるような気がしますね。偶然ですが良い組み合わせになりました。では次に、インターンをして、あれ?っと思ったこと、おかしいなと違和感を感じたことはありましたか?
おおうら
最終日に委員会をやっていて、そこで東京都の職員が議員の質問に答えるというのをやっていたのですが、議員は鋭い質問をたくさんしているなと思ったのですけど、都の職員はそれをかわすような答えばかりであれ?っと思いました。誠意をもってやっているのだろうかと不思議でした。
みつぎ
多分うちの区だけ毎回、都の職員が来るんです。清掃港湾委員会というのがあって、それを見てもらいました。区議会としても、普通の理事会の雰囲気とは違います。都は江東区にごみの問題で、頭が上がらない部分もあり、都の職員をいじめているような質問も多少あったりしますね。
まつばら
委員長がその質問の答えに対して問題があればただすべきじゃないですか。うちは野党や無所属の質問に対してあまりにも不誠実な答えがある場合は委員長がただすようになっています。そこは委員長の力量なのかなと思います。
みつぎ
そうですね。答弁する人も部長クラスなのですが。
まつばら
都の職員は区議会議員を軽んじている節があると思います。自分の場合も似たようなことがあり、都議会議員にならなければだめだなと思いました。

松原元 大田区議会議員

にき
お、都議会議員出馬宣言が出ました!(笑)高校生の視点から見て、姿勢としておかしいと感じる答弁は問題かもしれませんね。
はまだ
伊藤先生独自だと思いますが、政務活動費を一切使っていないのがすごいなと思いました。みんなすごいお金がないというのに、なぜ大丈夫なのか不思議なくらいです。
いとう
僕は税金を使うことのデメリットがあると思っています。政務活動費はどう使ったとしても、その是非を問われる可能性がある。僕は芸術への理解を深めるために美術品なども買ってもいいと思いますが、文句を言う人はいます。税金の正しい使い道はないと思っていますし、インターン生たちの活動を税金でやったら僕の首は飛ぶと思います。僕はエンターテインメントの施設に連れて行きましたが、税金でやったら必ず刺されます。けれど町にとってはああいうものこそ大切だと思っています。町を発展させるとか、町を活性化するとかにぎわいを作るというのは民間がやっているのであって、役所がやっていることではありません。それを同じ視線で理解するためには、税金ではなくて自分のお金でやったほうがいいと僕は思っています。政務活動費をもらうより、お金を出したいと思っている人のお金(献金)でやったほうがいいのです。税金はみんな払いたくて払っているわけではないですから。
まつばら
私は全く逆で、政務活動費をもらわないと成り立たちません。事務所だけで14万、そのうちの5万は政務活動費から出しています。制限ギリギリ。交通費も上限の3万円出しています。新聞などは資料代として出せます。ビラもある程度印刷したら10万円くらいかかりますし、支持者などの名簿に配る場合は30、40万円かかります。会合なども議員価格があり、一般人が1000円のところ、議員は5000円だったりしますし、高いところだと1万円を余裕で超えるところもあります。新年会も自分は50、60件しか行かないが、多い人は100件以上行く人もいる。そういう中で政務活動費を使わないということは、自分で自分の行動を狭めることになってします。

 大田区議の中には自分で議員職以外の生業を営んで収入が多い人もたくさんいますから、そういう人たちと互角に活動していくには、政務活動費がないと無理ですし、むしろ使わないことは悪だとすら思っています。もちろん献金を使うことは良いと思いますが、両方使わないのは無理。今、政務活動費は四半期に分けてもらっていますが、1カ月23万円なので、3か月で69万。例えば、今年の第1四半期だけで100万円以上を活動費に計上しています。要するに足が出ているところは自腹です。全然足りないんだよというのを見てもらいました。よく同期の議員とはお金がないよねという話をしています。活動すればするほどお金が無くなる仕事ですね。

にき
具体的な数字を出していただきありがとうございます。政務活動費の中で有権者とのコミュニケーション(広報)に使うお金が多ければ多いほど、調査などといった政策立案にお金をかけられない状態になってしまっていますよね。
まつばら
その通りです。もちろん制限はありますが、一つの会合の中にいろんなものが混ざり合っているので線引きするのが難しい。政策立案の勉強会などにも行きたいが、必ず地元の何かの会合と被っていていけない。この3年間で自分がほんとにレベルアップできたかというと、本当はそういうのに行ったほうがためになったのではないかと思っています。
にき
地元の会合に顔を出さないと仕事をしていないと思われる。有権者側の問題でもありますね。
かわむら
生々しいですね。
おおうら
三次さんから、政治家は選挙の時さえがんばれば仕事をしなくても良いのでそういう政治家もいると聞きました。仕事は増やそうと思えばいくらでも増やせるが、極論選挙にさえ通ってしまえば好きなことをやっていいと。お金の使い方も時間の使い方も本人の裁量にかかっているとも。正しい使い方をしてくれる人に議員になってもらわなければならないと思いました。

河村君、大浦君

にき
正しく選べる有権者が必要だね。では、議員の仕事って大変だなと思ったことはありますか。
おおうら
選挙に通れば何をしてもいいけれど、逆を言えば選挙に通らなければ何もできないというのは逆にタフだなと思いました。そのためにもイベントにも顔を出さなければならない。すごいことだと思いました。
まつばら
今、選挙に通らなければ何もできないという話が出ましたが、選挙に落ちてもまるで議員のような待遇で活動できる政党もあります。落選しても議会の控室に出入りしたり、何の権限もないのに役所で声をかけています。何もないのにまるで仕事をしているかのようにふるまったり。役所側もそちらの味方だったりします。政党の力がそれだけ強いということです。
みつぎ
江東区は人にもよりますが、さすがにそんなことはないですね。
いとう
新宿区もないです。
まつばら
非常に悩ましいです。地元でもそれを悪く言う人も、良いという人もいますね。
にき
その辺りは現場でしかわからないことですね。松原さんは時間の都合でここで退席になってしまいますが、最後にインパクトのある発言をいただけたと思います。ありがとうございました。
まつばら
ありがとうございました!
にき
ここまで様々な議員のリアルが見えてきましたが、議員の仕事は魅力的だと思いましたか?
はまだ
別に地方議員に限ったことではないですが、やりたい仕事をやれているのはいいと思いました。
かわむら
自分が当選したら、自分が直したいと思ったことを直すために頑張ろうと思えるし、次も当選しようというモチベーションみたいなものは素敵だと思いました。ただビラ配りなどは大変で、多くの労力は必要なのだと思いました。正直、コスパは少し悪いかなと思いました。
みつぎ
コスパに関しては、長期的にどういうニーズがあるのかとかそういうのは、住民と接しているとわかるので、それを副業にしたらいいと思います。それをしてはいけないルールもないし。自分の会社を立ち上げて、ニーズに応えてお金を回していけばコスパは悪くない。必要な事業をやっているということはそれだけ必要とされていることでもあります。
 例でいうと、今5分で着られる着物というのをやっているのですが、江東区はオリンピック・パラリンピックで20個の種目があるから、外国人がたくさん来るし、ホテルも建つので、そこと連携すればうまくいくと予想しています。江東区議会議員という肩書があれば信用されますし、地域を盛り上げたいという人もいて、そういう人たちは議員だから話に乗るかという感じなので、話が進みやすいです。そういう意味で議員はコスパがいいと思います。
いとう
家計的には議員はコスパが悪いといわれますが、僕は別に悪くはないと思っています。お金よりも僕は時間が大切だと思っていて、自由な時間が大切。今年は時間がないですが、3年間は自由な時間が多く、自由な中で結果も出せたと思っています。自由な時間を区政に反映できたので、僕は意味があると思っていますね。

三次議員、伊藤議員

かわむら
自分にはそういうのは向いていないと思いました…。
みつぎ
向き不向きはあると思うけれど、私も議員に向いていないと思っています。頭もよくないし、調査能力もない。なかなか議員に向いていると思っている人はいないんじゃないかな。
いとう
僕も不得意なことはたくさんあります。けれど僕は議員は誰にでもできる仕事だと思っていますね。自分の意見を言えるだけでいいから、できない人はいない仕事。だから誰がやってもいい。そういう認識を持ってほしいです。僕はそういう認識があるから、結果自分は議員に向いていると思っています。
にき
議員はこうあるべきという理想像はそれぞれあるかもしれないけれど、それは有権者が選ぶので、スタイルの違いはあった方がいいですよね。じゃないと選べない。世間的に政治家たるものこうあるべきというのが強すぎて、独自性のない「あるべき姿を演じている議員」が増えすぎてしまっているのかもしれないですね。
みつぎ
そうだと思います。私は自分が向いていないと言いましたが、そういう性格の議員だって必要だと思います。声が小さい人の意見が大切な場合もたくさんあるのに、今は声が大きい人の意見ばかりが通る世の中になってしまっているんじゃないかな。
いとう
僕は河村君はいい議員になると思うよ。頭もいいし、話も現職の議員よりもむしろ鋭い視点を持っている。
にき
むしろ議員にならなくても、伊藤さんのブレーンになるという方法もありますね。
みつぎ
そう。バッチをつけなくてもできることはたくさんある。
おおうら
自分がなるかどうかというのは別として、自分は魅力を感じました。他の仕事だと、人の役に立つというのは、どうしても遠回りで、限定的なものだと思いますが、政治家の仕事は世の中に直接的に関わっていると思いました。地方議員の方が国会議員よりも裁量が大きいと感じました。国会議員は人も多く、形式ばっているイメージですが、地方議員は有権者との距離も近いし、存在しているだけで影響があると思いました。加えて、選挙というのは今までの自分の仕事の評価がわかるもので、自分のした仕事に対して選挙いう形で定期的に評価がもらえるのは素晴らしいことだと思います。
にき
選挙を定期的に評価がもらえる機会として前向きに考えるのはいいね。もしかしたら高校生にとって政治家は魅力のない仕事なんじゃないかと思っていたのですが、そうではなかったようで少し安心しました。それでは、これからの政治に対して望むことはありますか?今回の活動を通して思ったこと、今まで考えてきたことでもいいので教えてください。
おおうら
先ほど三次さんもおっしゃっていましたが、今の世の中は声の大きい少数派の意見が通りやすく、声の小さい多数派の意見が通りにくいというのは、その通りだと思いました。学校でも決め事をするときに声の大きい人の意見が通りやすいので社会も同じだと。これからは声の小さい人の意見も反映されるような社会になればいいなと思います。
にき
他の2人はどうですか?少しブレイクダウンして、個人としての夢とかはありますか?将来目指しているものとか。
かわむら
高校の大学の推薦文でもそういうものがあって、自分は外交官になりたいと書きました。理由は単純で、やっぱり自分が海外に住んでいて楽しかったから、自分も大人になったときにアメリカ以外にも行ってみたいし、英語も少しできるので、そんなときになりたいなと思ったのが外交官だったので、その時と今が変わったかといわれるとわからないけれど、外交官素敵だなと思ったとはあります。
はまだ
まさにどういう大学に行きたいとか、どういうものになりたいかとかを考えなければならない状況で迷っています。けれど、伊藤先生の活動を見て、何か人のためになるような仕事に就きたいと思いました。
おおうら
自分はワンダーフォーゲル部に入っているんですけど、自然がとても好きで、自然というのが体にいいということだけじゃなくて、心にもいいものだというのを自分でも非常に感じていて、それをいろんな人に共有したいと思っています。環境を保全する仕事やボランティアなどにも参加したけれど、自分ができることはとても小さいと思っていて、もっと大きな影響を与える仕事をしたいと思っています。漠然としていますが。
にき
自分の夢ややりたいことはどんどん口に出していくと徐々に形になって行くかもしれないね。いろんな人と会って、いろんな経験をしていくといいかも。頑張って!議員のお二人は高校生を受け入れて何か新鮮だったことや感じたことはありましたか?
いとう
僕はやっぱり2人が帰国子女だったので、2人がずっと英語でしゃべっていて、それがやっぱり印象的ではあったのだけれど、自分はもう高校生とはだいぶ距離があるから、英語でしゃべっていなくてもそれくらい分からない会話をしているんだろうなということを感じました。10歳以上違うので、何が流行っているかとか追いつけない。英語でしゃべっているくらい分からない。

 有権者は18歳からですが、それ以上若い人の声というものも聴いていかなければならないなと感じました。新宿区は今大久保がとても流行っているのですが、それは女子高大生が作った文化によるものです。本物のブームの中にいる人と触れ合うことで、町が発展していく方向性がわかります。そこに触れないと分からないものがあるということを、行政も議会も知るべきですね。

伊藤陽平 新宿区議会議員

にき
行政や議会がどちらの声を聴くのかというのもありますね。投票に行くのは高齢者だけれども、ツケを回される側にいるのは有権者ではない若い人やもっと先の将来世代。周囲を見てどちらの声を聴く議員が多いと思いますか。
いとう
圧倒的に高齢者でしょうね。僕はそうではないと自分では思っているのですが。
みつぎ
自分は上の人と絡むのが好きなので、下の年齢の人と絡むのは自信がなかったのですが、今回のことで自分ももっといろいろできるのではないかと自信を持てました。また、若い人たちの姿を見てパワーをもらえましたね。

三次ゆりか 江東区議会議員

にき
そろそろ終盤にさしかかってきました。高校生のみんなは、参加する前と後で何か自分の中で変化はありましたか?
はまだ
自分は先生が住民の人の住所を聞き出すのを見ていて、最初は不安だったのですが、全然話してくれない人ももちろんいたのですが、意外と話してくれる人もいてびっくりしました。ナンパもしたことがないので緊張しましたが(笑)。世の中にはいろんな人がいるということを学びました。
かわむら
この前学校で生徒会の選挙があったのですが、それまではあんまり興味がなかったのですが、インターンに参加してから興味が向くようになりました。ニュースでも政治に関して興味が湧くようになりました。
おおうら
3日間だったので、大きな考え方の変化まではありませんが、自分たちの暮らしのことをここまで考えてくれている人たちがいたんだと知ることができたのは大きな発見でした。
にき
それぞれに学びがあったんだね。それでは、最後に同年代の人たちに伝えたいことはありますか?
かわむら
一番の願いは、同年代の人たちにとにかく議員インターンをやってほしいと思いました。3日間ですが、教科書に載ってないこともたくさん学べるし、意味があることだと思いました。一番はこれに参加してほしいですが、もしそれが無理でも、もう少し政治に興味を持ってほしいと思いました。ビラとかを配っていてももらってくれるのは年配の方が大半で、20代30代の人たちはあまりもらってくれず、そこでも政治への関心の低さを感じました。
にき
よく投票に行こうキャンペーンみたいなのはあるけれど、それよりも先に議員の事務所側に行くことは大切なのかもしれないね。行く先にもよるけれども、議員の側の立場や視点を知ったうえで政治と向き合うことはとても大切だね。
おおうら
いろんな人に政治に対して興味を持ってほしいです。選挙の時だけ頑張っている人がいるので、しっかり見極めて投票しないと、自分たちの生活はよくならない。特に地方議員はそうだと思います。自分たちが興味関心を抱いて、きちんと選ばないと、自分たちが政治から受けられる恩恵というのも少ない。関心をもっていろんなこと知るべきだと思いました。
はまだ
自分も同じで、やはりこの活動に参加してほしいです。参加した人たちの報告会があるのですが、みんな最初は無関心だった人多いのですが、参加したことで政治に関心を持つようになっていました。政治に無関心な人こそ参加してほしいです。
にき
最後と言ったのだけど、もう一つだけ。どうしたら関心のない人が参加してくれると思いますか?
おおうら
いつも思っていることが、教育だと思います。特に小中学校は義務教育で、だれもがみんな平等に受けるものなので、そこできちんと教えることが大切だと思います。いつも学校で教育を受けていて思うのが、教育の方向性を決めるのは受験だと思います。たとえば、日本史で受験する人は世界史の授業を聞いていません。でもそれって、世界史を使わないからと言って、世界史を知らなくていいということではないと思うんです。変えるべきは学校教育ではないかと思います。
にき
そうだね。最近は、学校で主権者教育が行われているけど、一方で、公教育で主権者を育てることの難しさというか、主権者を標準化することの是非なんていうのもこれから議論していくことなのかもしれないね。そういう意味でも今回、自主的にインターンに参加したみんなや、その輪が広がっていくことに対して希望を感じる座談会になったと思います。ご参加いただいた皆さま、企画に協力していただいたNPO法人I-CASの皆さま、ありがとうございました!

座談会3

<参加議員プロフィール>
●三次ゆりか(江東区議会議員)
1985年江東区育ち。視覚障がい者だった祖母と父の元で育つ。23歳で出産、一旦仕事を中断するも、シングルマザーとなり起業。預け先に困った経験から、自分のように困っている母親も少なくないのではと考え、公私にわたる子育て・母親支援のイベントの企画、事業支援を展開。2015年江東区義会議員選挙初当選。

●伊藤陽平(新宿区議会議員)
1987年生まれ。最年少新宿区議会議員。立教大学経済学部経済政策学科卒業。元IT企業経営者。これまで若者の区政参加を促進する活動に従事。当選後もインターネット×政治領域では新宿区内でNo.1の発信力を持つ。

●松原元(大田区議会議員)
1987年大田区生まれ。國學院大學法学部法律学科卒業後、共同ピーアール株式会社に入社し、新商品やイベント等の広報活動に従事。2015年大田区議会議員選挙初当選。当選後は、商店街振興、子育て支援、地域防災対策等の政策を重点的に発言。また、東京青年会議所 大田区委員会、東京羽田ライオンズクラブに所属し、大田区民の生活福祉の向上を目指した奉仕活動にも従事。

<ファシリテータープロフィール>
●仁木崇嗣(一般社団法人ユースデモクラシー推進機構代表理事)
1986年奈良県生まれ。デジタルハリウッド大学院修了。同メディアサイエンス研究所研究員。地域デザイン学会参与。NPO法人全世代理事。陸上自衛隊少年工科学校卒業後、航空学校を経て、一般幹部候補生合格を機に退職。ベンチャー企業勤務を経て、23歳で独立。デザイン&ICTを活用した公共部門のロジスティックスを支える事業を展開し、選挙支援の実績は延べ100件を超える。YDPA設立者として、若者と未来世代のための政治の実現を目指し活動中。2017年、ForbesJAPAN「日本を元気にする88人」選考委員会ボードメンバーに選出。

<共同企画団体紹介>
●一般社団法人ユースデモクラシー推進機構
一般社団法人ユースデモクラシー推進機構は、若者と未来世代に最適化されたインターフェースとしての政治を実現するため、様々なプレイヤーとのコラボレーションや実務的プロジェクトを通して若い政治家を多面的に支援し、有権者が信頼できる”若者と未来世代のための政治”の実現を目指し活動を行っている非営利徹底型の一般社団法人です。
http://youth-democracy.org/

●NPO法人I-CAS
議員インターンシップを提供するI-CAS(アイカス)は若者世代の政治意識向上を目的に活動するNPO法人です。地方自治体議員への議員インターンシップを通して地域密着、議員密着の政治家体験が可能。公務員志望の方にもおすすめで、高校生から参加できるインターンシッププログラムもあります。また、参加者と担当スタッフの距離が近く、手厚いフォロー体制が自慢です。
http://i-cas.org/

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