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東京2020大会の課題は「猛暑・テロ・混雑」、観戦チケットは5人に1人が申込―18歳意識調査

政治山 / 2019年7月24日 10時0分

 日本財団(笹川陽平会長)22日、東京・赤坂にて、2020東京オリンピック開催がほぼ1年後に迫った6月下旬に「東京オリンピック・パラリンピック」をテーマに16回目の18歳意識調査を実施したことを発表した。この結果、7割弱が東京オリンピック、パラリンピック、もしくは両方を楽しみにしている、と答えたことが分かった。

 「自国開催だから」「好きなスポーツ、見たいスポーツがある」などが主な理由で、関心が高い競技はオリンピックのトップが水泳、パラリンピックは車椅子バスケットボール。また、特に期待することでは、1位が「多くのメダル獲得など選手の活躍」28.6%で、2位の「日本の国際的な地位の向上・理解の促進」8.2%を大きく離した。

2020

 オリンピック憲章で定められた文化プログラムの実施義務について、「知っている」と答えた人は10人に1人。力を入れてほしい企画は音楽、食文化、アニメ・漫画、伝統芸能・文化の順だった。また大会成功に向け備えが必要な事項としては、「猛暑」「テロ」「道路・鉄道の混雑」対策が上位を占め、5人に1人は観戦チケットを申し込み、10人に1人弱はボランティアに応募したと答えている。

 これらの調査結果を受けて、日本財団の坂本織江氏は以下のように述べた。

 「大会開催にあたって期待することは「多くのメダル獲得など選手の活躍」28.6%がトップで、2位の「日本の国際的な地位の向上・理解の促進」8.2%と10ポイント以上の差をつけた。国の発展や経済効果を期待する見方も多いオリンピック・パラリンピックだが、若者たちは純粋に選手たちの活躍を期待しているようだ。

 しかし、一方でオリンピック憲章に定められている文化プログラムの開催義務については認知が11.7%にとどまった。当財団も大会開催に合わせて障害の有無や性別・国籍に関わらず楽しめる文化プログラムを準備しており、パフォーミングアーツの領域では「True Colors Festival」が今年秋から1年間のイベントを各所で行う予定で、本調査で力を入れてほしい文化プログラムで1位だった「音楽」53.2%についても大規模な音楽イベントを開催する予定だ。

 アートの領域では「DIVERSITY IN THE ARTS」が来年夏に企画展を開催する予定でボランティアも募集している。大会のボランティア申し込みに間に合わなかった若者たちも応募してはどうだろうか。1年後の東京オリンピック・パラリンピックの好機を誰もが楽しめる機会を提供する場としても期待したい」

 主な調査結果は、以下の通り。

東京オリパラ楽しみ?

東京 オリンピック、パラリンピック、もしくは両方とも楽しみ 68.5%
オリンピックを楽しみにしている人は67.2%
(オリンピック39.5%・オリパラ両方27.7%)
一方、パラリンピックを楽しみにしている人は29.0%
(パラリンピック1.3%・オリパラ両方27.7%)
関心が高い式典・競技
オリンピック
1位 水泳
2位 開会式
3位 陸上競技
パラリンピック
1位 車いすバスケットボール
2位 開会式
3位 車いすテニス
観戦チケット申込者は19.9%
ボランティア応募者は8.0%
視聴媒体
1位 TV 73.1%
2位 スマートフォン 25.0%
3位 会場で観戦 13.7%
東京オリンピック・パラリンピックに期待すること
「多くのメダル獲得など選手の活躍」が28.6%でトップ
オリンピックの文化プログラム
開催義務を知らない 88.3%
力を入れてほしい企画
1位 音楽 53.2%
2位 食文化 38.3%
3位 アニメ・漫画 31.6%
大会成功への備え
1位 猛暑
2位 テロ
3位 道路・鉄道の混雑

※「18歳意識調査」は日本財団が定期的に実施している調査で、次代を担う18歳の意識を幅広く知ることで新しい社会づくりに役立てるのが狙い。本調査の結果は以下のページでも公開されている。

日本財団「18歳意識調査」

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