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キユーピーと味の素 使用済みマヨネーズボトル回収 競合の垣根を越え資源循環で協働

食品新聞 / 2024年6月26日 15時18分

キユーピーと味の素は、マヨネーズにおける競合の垣根を越え、使用済みマヨネーズボトルにおける資源循環に向けた協働の取り組みを開始する。両社は、廃棄物の性質を変えずに原料として再利用するマテリアルリサイクルにより連携し、官民連携で取り組むプラットフォーム「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)」の活動として回収実証実験を開始した。

マヨネーズボトルの素材はポリエチレン(PE)だが、飲料PETボトルのような水平リサイクル(BtoB)の仕組みは確立されていない。マテリアルリサイクルによる水平リサイクルを実現するには、マヨネーズボトルと同じ素材のプラスチックを回収し、きれいに洗浄した上でリサイクルすることが必要で、そのための回収実証実験から始める。

実験では多くのデータを収集し、技術的な知見を集め、水平リサイクルを社会実装するために必要な技術を確立する。現在、使用済みのマヨネーズボトルは、可燃ごみやプラスチックごみと区分されている。これらが「ごみではなく、資源である」と社会の意識を変えることを目指し、両社は家庭での使用済みマヨネーズボトルの回収が促進されるよう、CLOMAの参画企業であるリサイクル会社や素材メーカー、流通、自治体と協力して仕組みを確立する。

ボトルは水で洗浄し、ハサミで半分に切る

7月1日からイトーヨーカドー溝ノ口店(川崎市高津区久本3-6-20)での実証実験は①フタとシールをはがす②水を1/3入れて振って洗う③ハサミで半分に切り、スポンジで洗う④乾燥させ、マヨネーズボトルのみ回収ボックスに入れる。

このほど開催した記者発表会の中で、味の素の小野郁サステナビリティ推進部長は「今回の取り組みは、両社で国内マヨネーズ市場の75%のシェアを持つ数少ない市場であることと、マヨネーズが比較的色やニオイがつきにくいことなどから実現した」とし、「まずキユーピーと開始するが、CLOMAの活動として行うため、将来的にはできる限り大きな取り組みにしたい」と語った。

また、他の業界への呼びかけについてキユーピーの浜北剛サステナビリティ推進部長は「ケチャップや焼肉のタレなども一緒に回収し、再生化しようとすると再生に問題もある。マヨネーズのようにあまり色がなく、ニオイがつかないもので、まずは再生化できるものから検証し、その方向性が見えたらケチャップや香辛料のメーカーにもお声がけすることになるだろう」と述べた。

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