伊藤園「お~いお茶」お茶売場で簡便化に舵 インスタント商品は“NINJAアイス”も提案
食品新聞 / 2024年7月1日 15時18分
伊藤園は、スーパーなどのお茶の売場で「お~いお茶」の簡便商品に舵を切った。
茶葉(リーフ)商品の露出を抑えてインスタント商品とティーバッグ商品の比率を上げていく。
6月29日、「お~いお茶 氷水出し大茶会」の会場で取材に応じた吉田達也マーケティング本部リーフブランドグループブランドマネジャーは「大茶会や茶育では急須で淹れるお茶を含めリーフと簡便商品の二軸で訴求しているが、営業的な施策では完全に簡便商品にシフトしている。昨年から社内ではティーバッグ、インスタントを大きく広げていこうという機運が醸成されている」と語る。
社内号令は“”簡便7割・棚7段”。
「リーフのパッケージは高さがあるためどうしても棚が6段になる。リーフよりも低い簡便商品を棚全体の7割を占める程度に増やして棚を7段にして新しいお客様を呼び込んでいきたい」と意欲をのぞかせる。
イオンレイクタウンKaze(埼玉県越谷市)1階の光の広場と隣接するマルエツ越谷レイクタウン店で開催された「お~いお茶 氷水出し大茶会」の会場で取材に応じた吉田達也マーケティング本部リーフブランドグループブランドマネジャー簡便商品の中でも注力しているのがインスタント商品。インスタント商品は前期(4月期)に金額ベースで12%増を記録した。
好調要因は、インスタントの中で差別化された風味・液色と商品名・パッケージデザインの刷新にある。
「インスタントは抽出したお茶を濃縮・乾燥させているため、かなりの熱が加わる。コーヒーはもともと香りが強いので熱を加えても香りが残るが、お茶のインスタントは香りが飛んでしまうため多くの競合商品には香料が添加されている。当社は香料を一切使用せずに香りを立たせている」と胸を張る。
主力インスタント商品の「さらさらとける お~いお茶抹茶入り緑茶」では、独自技術で抹茶を加え“冷水に3秒で溶ける”を謳う。
「ふるふるボトル」に「さらさら溶ける」シリーズのスティック1本と氷水を入れて、それを軽く振るだけでつくれる「溶けやすさも特徴。スプレードライ製法のインスタントを顕微鏡でみると、シャボン玉のような薄い皮膜になっている。単純に抹茶を混ぜると溶けづらく傷みやすくなるが、当社は独自技術で薄い皮膜の中に抹茶を練りこみ、溶けやすく、鮮やかな緑の水色を実現している」と説明する。
前身の商品名には“とける”の文言が入っていなかった。これを改め、さらにパッケージに暖簾風のアテンションをあしらい“冷水ですぐおいしい”ことを訴求したところ勢いを加速。昨年6月に放映開始した中谷美紀さんを起用したTVCMも販売を後押ししたとみられる。
植木史(ふみ)マーケティング本部リーフブランドグループ商品チームチーフは、今後の展開についてマイボトル需要や汎用性に期待を寄せる。
今年3月、「さらさらとける お~いお茶 抹茶入り緑茶」と「さらさらとける 健康ミネラルむぎ茶」からスティック1本でマイボトルに最適な500mlのお茶が手軽に作れる500ml用スティック7本入りを新発売。
植木史(ふみ)マーケティング本部リーフブランドグループ商品チームチーフ植木チーフは「お茶のインスタントはコーヒーのインスタントと比べて認知率が圧倒的に低く、まだまだ飲まれていない方が多いことから、きっかけが大事。マイボトルコーナーにも置かれるようになれば、面白い展開ができる」との見方を示す。
飲用体験にも重きを置く。
「お~いお茶 氷水出し大茶会」では、「ふるふるボトル」に「さらさら溶ける」シリーズのスティック1本と氷水を入れて、それを軽く振るだけでつくれる体験の場を設けた。
「『ふるふるボトル』の代わりにマグカップでも簡単につくれる」という。
汎用性では、かねてから“NINJAアイス”を提案。バニラアイスに好みの「さらさら溶ける」シリーズをかけると“味変”が楽しめることから“NINJA(忍者)”と名付けられた。
「さらさら溶ける」シリーズのアソート商品「味くらべセット」今年から大茶会などのイベント限定で「さらさら溶ける」シリーズのアソート商品「味くらべセット」を販売している。
パッケージ裏面にはアイスに混ぜたときの味変を以下の通りに紹介している。
――インスタント緑茶:抹茶味
――インスタントほうじ茶:ラテ味
――インスタント玄米茶:マロン風味
――インスタント麦茶:ティラミス風味
ティーバッグは前期、「プレミアムティーバッグ」シリーズが牽引して金額ベースで1桁前半のプラスで着地した。
「『プレミアムティーバッグ』は通常の20袋よりも50袋のほうの伸び率が高い。50袋は2桁以上伸びており、ヘビーユーザー化している。インスタントも同じ傾向で、通常の40gよりも80gのほうが売れている。ライトユーザーをどんどん取り込んでいかないといけない」と吉田マネージャーは述べる。
アイスに「さらさら溶ける」シリーズを混ぜてつくれる“NINJAアイス”平台の冷蔵ケースでアイスと「味くらべセット」のクロスMD
この記事に関連するニュース
-
大谷翔平選手の等身大パネル撮影コーナーも設営 伊藤園が「お~いお茶」で「氷水出し大茶会」全国400店舗で開催
食品新聞 / 2024年6月30日 8時15分
-
【先着300個】祇園辻利史上初となる「夏の福袋」を、6月24日(月)よりオンラインにて販売開始
PR TIMES / 2024年6月28日 22時40分
-
【祇園辻利】初となる「夏の福袋」が数量限定で販売中だよ~!たっぷりお茶が楽しめるセット、売り切れる前にゲットしなきゃ。
東京バーゲンマニア / 2024年6月26日 17時1分
-
ひんやり緑茶で涼を誘う。京都宇治茶の【丸久小山園】夏限定で「冷用煎茶」「冷用玉露」を発売
PR TIMES / 2024年6月25日 11時10分
-
「お~いお茶 〇やか 氷水出し檸檬緑茶」を、6月24日(月)に新発売
Digital PR Platform / 2024年6月19日 15時12分
ランキング
-
1上海の伊勢丹が営業終了、中国で日系百貨店の閉店相次ぐ…高島屋は売上高が減少傾向
読売新聞 / 2024年6月30日 20時56分
-
2日経平均「再度の4万1000円突破」は十分に可能だ 「米国利下げ後ずれ」「中国減速」のリスクは?
東洋経済オンライン / 2024年7月1日 9時30分
-
3マツダ、ヤマハ、ホンダ、スズキの「認証不正」どうなった? 調査結果を国交省が公表! マツダは同日にコメント発表
くるまのニュース / 2024年6月30日 22時10分
-
4毎回"完売"続出。築地銀だこの「ぜったいお得な回数券」は、PayPay併用でさらにお得!
東京バーゲンマニア / 2024年6月30日 9時3分
-
5元3セク社長が指摘「赤字ローカル鉄道の処方箋」 「日本鉄道マーケティング」の山田氏に聞く
東洋経済オンライン / 2024年7月1日 7時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)