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協業で成長「オーマイプレミアム」 ニップンと刀が成果報告

食品新聞 / 2024年7月8日 16時17分

ニップンとマーケティング支援企業の刀は6月20日、都内で23年10月に開始した協業の成果を発表した。

ニップンは新たな経営理念のもと、総合食品企業として食による社会課題を解決し、人々のウェルビーイングの実現への貢献を目指している。同社ではこれまで業務用市場中心の展開を続けてきたが、ここ数年は家庭用市場も成長の柱とすべく事業拡大に注力。

一方で成熟産業とされる食品産業で大きな変化を起こすことは容易でないと理解した上で、消費者起点の発想で商品開発するためのマーケティングの重要性を強く認識していた。

ニップンと刀では「オーマイプレミアム」のマーケティング戦略に着手。まずブランドナンバーワンの冷凍パスタで自社の強みであるおいしさを強化した。さらにおいしさや食感のよさを実感できる乾燥パスタ「もちっとおいしいスパゲッティ」を新たに投入。「オーマイプレミアム」をマスターブランドとすることにより、パスタ市場で1つのブランドに統一した価値を集中させることで効率的な成長につなげている。

今回の取り組みにより「オーマイプレミアム」冷凍パスタの販売数量は前年同期比で20%増。ブランドシェア成長率は施策開始前から29ポイント上昇した。乾燥パスタの販売数量は前年同期比16%増でブランドシェアは32ポイント上昇している。また市場全体の活性化にも寄与しており、冷凍パスタ市場は施策開始前と比較すると6ポイント増、乾燥パスタは7ポイント増加している(数量ベース)。

ニップンの前鶴俊哉社長は「様々な企業のマーケティング手法について調べたところ、刀のスタイルが当社に有効だと判断した。マーケティングノウハウを協業相手に移植し組織力を高めさせるという姿勢に共感したことにより、協業の決断に至った」と経緯を説明。さらに「今回の取り組みは人的投資。企画、開発、製造、営業を巻き込んで消費者起点のマーケティングを進める組織を作った」と実現に向けた組織改革にも触れた。

刀の森岡毅CEOは「マーケティングに本気で取り組めば、成熟市場、コモディティー市場と言われている分野でも企業を再成長させることはでき、市場の価値も高められる。今回は『消費者の本能を衝(つ)く』『自社の強みを生かす』『競合との違いを逆手にとる』という3つの重心を射抜くブランド設計を進めた。簡便性にとらわれすぎる近年のパスタの訴求点に対し、本能で感じられるおいしさこそが消費者の求める商品であり、ニップンの力でそれを商品化できた」と有効性を強調した。

「オーマイプレミアム」ブランドの今期売上目標は120億円。前鶴社長は「継続的に成長させたい。ほかのカテゴリーもマスターブランド戦略により消費者に喜んでいただける商品を提供し、社員にもやりがいのある仕事をしてほしい」と抱負を述べた。

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