中村角が総合展示会 発酵食品にスポット 購入頻度アップにも
食品新聞 / 2024年8月1日 9時48分
中村角は17、18の両日、広島市中小企業会館で食品総合展示会を開催。185社が出展し、得意先約200社・600人が集まった。
全部門による総合提案は、発酵食品にスポットを当てた。キムチや味噌といった代表的なものから、はちみつや紅茶など意外性のある発酵食品を試食とともに紹介。はちみつはマリネや炊き込みご飯、紅茶は鍋だしや肉との煮込みといったメニューを提案した。「発酵食品として健康面を訴求するだけでなく、料理への利用を促し購入頻度の向上につなげたい」と担当者は説明する。
同じく総合提案の「地域の逸品」コーナーには常温から日配、水産加工まで50を超える地域商材が並んだ。島根県のSOL JAPANは、県産のトビウオを原料にした瓶詰のふりかけ「あごごま」を用意。未利用魚を使い、漁師の収入安定にも貢献しているという。
オリジナル商品コーナーでは、広島県産のレモン果汁を使ったタルタルソース、レモンペッパー韓国のりなど開発中の商品を試食提供。来場者の意見を聞き、商品化に生かす狙いだ。中村一朗社長はオリジナル商品について「地域性が出せるものを中心に、きちんと売り切る覚悟で開発することが大事」としている。
このほか、業務用食品部は外食・デリカ向けに、調味料を活用したレパートリーの拡大を提案。「簡単にメニューを広げられるだけでなく、人手不足の解消にも貢献できる」(担当者)。常温食品部は地元素材を使い、地産地消がうたえるアレンジメニューを展開。今回はオタフクソースが地元の祇園パセリを使った塩焼そばを提供した。
◇ ◇
中村社長に展示会と会社の近況について聞いた。
総合提案は発酵食品をテーマにしているが、単に健康を訴求するだけでなく、今までにない新しい切り口での提案に力を入れた。「地域の逸品」コーナーを中心に、新規メーカーが増えている。そこがわれわれの役割であり、得意先からも期待されている。
今期の進捗状況は前年を上回ってはいるものの、予想していた通り環境は厳しい。特に業務用は前年伸びた反動と、単価ダウンの傾向が見られる。オペレーションの手間が省ける商品など、価値のある提案を続ける。
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