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ベストプラネット 新社長に中島慶太氏 課題山積の乾物界 独自ポジション生かし飛躍へ

食品新聞 / 2024年8月2日 9時59分

「日本唯一の乾物総合ファクトリー」を標榜する、明治20年(1887年)創業のベストプラネット。問屋をルーツとする強みを背景に国内外の原料産地に精通し、顧客のニーズにきめ細かく対応するOEMにも定評がある。このほど前社長・木村誠氏(現会長)の娘婿である中島慶太氏が社長に就任した。

新社長の中島氏は44歳。コンサルティング企業を経てベストプラネットに入社後、13年にわたり製造現場から営業、管理も含めあらゆる業務で経験を積んできた。

農家の高齢化や後継者難を背景とした国内生産基盤の衰退、異常気象による不作やコスト高騰にともなう輸入原料の調達難、食生活の変化から来る家庭での利用機会減少…。課題が山積する乾物業界で、社業発展の重責にどう立ち向かうのか。

「当社が問屋業から出発したことは、今後さらに強みを発揮するだろう」。中島社長は語る。

「天産物である乾物は、近年は不作や不漁が増えて、高値でも買えないというケースも出てきている。これを受けてコロナ禍以降は政策的に商品を絞り込んできたが、今後は仕入れの力を強めていく。全国の流通網などの選択肢を増やし、事業ポートフォリオの拡充を進めたい」。

削り節、乾椎茸、切干大根といった主軸商品を足場に、さらに視野を広げていく考えだという。

家庭用商品とともに、業務用でもさまざまな得意先のニーズにこまめに対応した提案で支持を獲得してきた。

「フットワークの軽さが命。当社が得意とするのは、お客様のお話を聞いてニーズを聞き、課題を解決すること。どの企業も業務負荷が増えているなかで、仕入れる側としては一発でレスポンスが返ってくる相手が使いやすい。とくにメーカーの方にはこうした付加価値を認めていただけることが多い。コロナ禍も経て、タフな集団になってきていると思う」。

後任を託した木村会長は「(中島氏が)40代になったら社長にしようと育成してきた」と話す。

「社内の業務はひと通り経験したとはいえ、社長業は全く別の領域。最終決裁権者としての立場で物事を考えねばならない。今回、大丈夫だと判断したのでバトンタッチした。2、3年間はサポートしながら、うまく軌道に乗せたい」。

脇を固めるのは、林祐也副社長。これまで取締役として木村氏を支えてきた懐刀的な存在だ。

「会長と20年以上一緒にやってきて培ったものをベースに、社長の新しい発想を実現すべく間口を広げるお手伝いをするのが私の役割。業界にいる期間は社長よりも長く、多少なりとも経験はある。よく話し合いながら支えていくつもりだ」。

「一から勉強し、責任を果たすべく努めたい」と話す中島社長。若きリーダーのもと、乾物界でも唯一無二のユニークさを武器とする企業の新たな挑戦が始まる。

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