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独自路線で増収増益を続ける菓子企業 中小メーカーの逸品豊富に品揃え 進物のバラ売りにも対応  アイネットホールディングス

食品新聞 / 2024年8月4日 20時19分

 東京都杉並区に本社を構える菓子メーカーと菓子卸の機能を合わせ持つアイネットホールディングスは、スーパーに加えて個人経営の和菓子屋やパン屋を販路に持つなど独自路線を歩み、今期(8月期)、4期連続の増収増益を見込む。

 好業績の牽引役は、小売PB商品のOEM製造。杉並工場(東京都杉並区)・足立工場(東京都足立区)・東北工場(宮城県大崎市)の3工場が好回転している。

 3工場のうち杉並工場は包装に特化した工場。足立工場と東北工場ではクッキーやフィナンシェなど焼き菓子全般を製造している。

 小売PB商品ほか同社独自ブランドの企画開発も手掛けている。

「味の花壇(かだん)」の展示

 独自ブランドは「アイネット」「味の花壇(かだん)」「おいしさ発信工房」「東京カレン」「テレサ」「京都かれん」の6つ。

 6月20日、東京都立産業貿易センター(東京都港区)で開催された2024年展示会のアイネットゾーンには、6ブランドほか、6ブランドの新商品、個食提案、差別化米菓、諸国銘菓、エリア別などの企画コーナーがひしめく。菓子メーカー62社も出展。

 「アイネット」では、幅広いカテゴリの菓子約60品の中で和菓子の「ことり」が売れ筋になっている。

 「味の花壇」は、「アイネット」に比べ高付加価値商品を約130品ラインアップ。人気商品の1つに落花生と柿の種を水飴でからめた菓子「福豆太鼓落花」がある。

色とりどりの果肉入りゼリーを詰め合わせた「涼琥珀」(京伏見菓匠 和晃)

 同社の強みがいかんなく発揮されるのが個食提案のコーナー。衝動買いを促すのに有効な手立てとして、ひとくちサイズの多種多様な菓子をレジ前などに提案している。

 同社の源流には、合併したギフト卸企業がある。これにより、スーパーなどの小売業の主要業態に加えて、個人経営の和菓子屋やパン屋など専門店市場を販路に持つ。

 進物(ギフト)を強みとし、進物にアソートされるバラ菓子を常時在庫し急な発注にも対応できるようになっている。

 なお夏の進物の看板商品は、色とりどりの果肉入りゼリーを詰め合わせた「涼琥珀」(京伏見菓匠 和晃)でバラでも卸している。

「ストアシェア80(SS‐80)」

 同社では、小規模の小売業に向けて「ストアシェア80(SS‐80)」を用意している。これは同社が菓子売場の8割の陳列と在庫を請け負うもの。各売場の商圏や顧客層などを加味して、大手NB商品・PB商品・自社ブランド商品をバランスよく並べる。

 全国各地のローカルメーカーとは直接口座を持ち、自社倉庫では月に4000~5000アイテムを在庫し動かしている。

 取引メーカー数は600社弱。卸売金額構成比はNBメーカーが大きいが、企業数ではローカルメーカーが過半を占める。

 今後の課題としては関東圏以外のエリアの開拓を挙げる。

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