にんべん コストダウンに注力 さらなる利益改善へ
食品新聞 / 2024年8月13日 9時14分
にんべんはさらなるコストダウンに取り組む。2023年度(4~3月)、24年度第1四半期(4~6月)と価格改定の影響もあり増収増益で推移しているが、利益面では「コストが高く、まだまだ厳しい状況」(髙津伊兵衛社長)。
一方、カツオの魚価は昨年9月をピークに下がってきており、「今後はカツオの魚価が安定する中で何とかコストダウンにつなげていく」(同)。7月下旬に開いた2024年秋冬新商品発表会で強調した。
髙津社長は新商品発表会で23年度と24年度の業績を報告した。23年度売上高は前年比7.3%増の160億円、経常利益も厳しい状況ながら22年度に比べ改善した。24年度第1四半期売上高は同5.2%増の42億円、経常利益も同18%増と改善が進んだ。その一方、髙津社長は「まだまだコストを下げられていない」と述べ、さらなるコストダウンに向けた努力を継続する考えを示した。
価格改定の影響については「主力商品を見ると、売上は増収になっているが、数量は微減になっている商品もある」とする一方、「つゆの素ゴールド」シリーズについては「価格改定を経ても売上、数量ともに増えている」と報告した。さらに24年度に関しては、「創業325周年、つゆの素60周年、フレッシュパック55周年の年」「(上期に続き)下期についても販促、新CMなどに取り組んでいきたい」と語った。
なお、家庭用事業部の24年度第1四半期業績は金額で前年比4.4%増、数量で同2.9%減で推移。金額ではかつおパック類4.4%増、削り類3.5%増、つゆ類3.1%増など全分類で前年を上回った。数量ではかつおパック類、削り類、つゆ類を除く各分類で前年を上回った半面、かつおパック類は4.3%減、削り類は2.3%減、つゆ類は4.5%減にとどまった。
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