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コスパにタイパ

食品新聞 / 2024年8月19日 10時23分

厚生労働省の6月度新規求人(原数値)は前年同月比9.4%減で10か月連続減少している。人件費含めたコスト高から、特に製造業、建設業で採用を抑制する動きもあるようだが、それだけではない。

▼先日、食品企業の新工場を取材した。既存工場は昼夜2直だが、夜勤がまったく集まらないので新工場は効率を高めて基本昼勤のみとし、今後は既存工場も夜勤を廃止していくという。他の食品企業の社長にも夜勤について聞くと、悩みは同じで、日本人が夜勤をやりたがらないので外国人に頼っているのが実情だ。

▼約30年前、私も学生時代に夜勤のバイトをしたが、時給1千円超えに飛びついた。当時の昼勤の時給は600~700円台だったと思う。今は昼勤で1千円前後。夜勤の価値が見いだしにくくなっているのか。

▼先述の社長に採用状況を聞くと、採用したいと思わせる人材は外国人ばかり。日本人はいかに少ない労働で高賃金を得られるかを重視しているという。なるほど、今流行りのコスパにタイパか。食品各社のここ数年の新商品も開発の背景にある。

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