第26回シーフードショー 持続可能な水産物に注力
食品新聞 / 2024年9月4日 11時44分
第26回「ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」(主催:大日本水産会)が8月21~23日に東京ビッグサイトで開催され、多数の来場者で盛況だった。
国内と海外17か国・地域をあわせ約630社が出展。各地の水産物や水産加工品、最新の関連機器・機械が一堂に揃ったほか、持続可能な水産資源の取り組みも広く紹介された。
マルハニチロは、「SAKANA X」(サカナクロス)をキーワードに新たな価値や可能性を生み出すための活動をアピール。持続可能な水産物を世界中に届けるべく、「MSC」「asc」などの認証水産物製品を多数陳列するとともに、原料調達から加工、販売に至る多種多様なサプライチェーンを紹介した。またウェルビーイングの観点から青物缶詰製品の優位性を健康とエコの両面で訴求。幅広い世代に好評なウェブマガジン「umito.」の記事を展示したコーナーではサバのペーパークラフトを配布し親子連れらで賑わった。
「黒瀬ぶり」で価値創造(ニッスイ)ニッスイは、企業メッセージ「GOOD FOODS for YOU」のもと、価値創造を支える源を「Nissui Made」と銘打ち発信。その代表格である完全養殖「黒瀬ぶり」をブース中央で展開した。同社グループの黒瀬水産が一貫して管理・生産し、22年度から人工種苗100%の年間出荷体制に移行。天然資源に頼らず、1年を通じて脂がのった旬のおいしさを提供する。また独自技術で商品化した水産事業の秋冬商品も展示。冷めてもふっくらと柔らかい食感に仕上がる「ふっくら切身 骨なし」シリーズ、エビ本来の食感とうま味を引き出した「Shrimp Pro(シュリンププロ)」シリーズなどが注目を集めた。
国産資源を活用(東洋水産)東洋水産は、前浜事業による国産資源の活用とレンジ調理の水産冷凍食品「ChoiFish(ちょいふぃっしゅ)」を訴求。前者は海外の一部水産物が不漁となる中、グループの国内4拠点(八戸・石巻・境港・伊万里)で同社の強みである加工技術が生かせることを強調。国産品の活用法として、レモン風味や三種のだしで仕込んださばを紹介した。「ChoiFish」は手軽に本格魚介料理が楽しめる人気シリーズ。今秋は「なじみのある味わい」「素材を活かしたメニュー」「季節感」をテーマに新商品で「北海道秋鮭のちゃんちゃん焼き」と「さばのみぞれ煮」を追加、試食も好評だった。
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