広川 新規事業で取引拡大を 今期テーマは「傳えよう」
食品新聞 / 2024年9月6日 13時19分
食品卸・広川(広島市)の24年6月期は、売上高が前年比96.1%の93億円。今期は「傳(つた)えよう」をテーマに掲げ、前期と同じ①業務の平準化②採算販売の徹底に加え、③人と人、仕事と仕事をつなげる――の3点を重要項目とする。
8月27日、取引先87社が集まり開かれた「広栄会」の席上、廣川充明常務は前期の減収要因について「得意先との取り組みの形の変更や、拠点統合にともなう業務の整理」を挙げた。一方で「コストも増加したが、新たな販路や売上もあった」と振り返った。
今期から新体制がスタートした。従来の営業本部管轄による支店制度を廃止し、業務用のフードサービス事業部、家庭用のグロッサリー事業部を新設。
前者は石出慎二執行役員、後者は下高俊二氏がそれぞれ部長に就任した。また、オランダのスモークサーモンを扱う輸入事業は藤江里士取締役が担当する。
廣川常務は「SNSを通した広報の強化、キッチンカーや『怪獣レモン』などの新規事業により新しい取引も始まっている。フォッペン社のスモークサーモンも関西や首都圏に広がっており、楽しみな商材だ。既存事業と合わせた新たな取り組みを進めたい」と強調した。
◇ ◇
なお、廣川正和社長は病気療養中のため会を欠席し、廣川常務が社長のあいさつを次の通り代読した。
創業から167年の歴史の中で培ってきたネットワークと強みを次の世代につなげるため、社内体制をより強化する。原料高による値上げ、光熱費や物流費の上昇、労働条件の変化が続いている。
その中で得意先に商品価値を伝える企画を提案し、皆さまと共存・発展しながら、コーポレートメッセージである「HAPPYをエール。」を具現化できるよう努力する。
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