外食市場 24兆円規模に回復 コロナ前にあと一歩 23年推計
食品新聞 / 2024年9月30日 9時1分
日本フードサービス協会がこのほど公表した、23年(1-12月)の「外食産業市場規模推計」は24兆1512億円(前年比20.2%増)となった。
昨年5月に新型コロナの感染症法上の位置付けが5類に変わり、行動制限の緩和と人流が回復。インバウンド需要の回復もあり、2年連続で高い伸び率を記録した。19年(26.2兆円)との比較では8.1%減だが、コロナで18兆円まで落ち込んだ市場は、あと一歩のところまで回復してきたことが統計上でも裏付けられた。各部門別の推計値は以下の通り。
飲食店、宿泊施設、社員食堂、病院給食など全体の84%を占める「給食主体部門」の市場規模は20兆2793億円、前年比18.3%増。このうち、飲食店、宿泊施設などの「営業給食」は17兆1052億円、20.9%増と伸長した。
営業給食のうち、「飲食店」は14兆1313億円(18.6%増)。ファミリーレストランや一般食堂、専門料理店等を含む「食堂・レストラン」(19%増)、「そば・うどん店」(25.4%増)、「すし店」(15.6%増)、ファーストフードのハンバーガー店やお好み焼き店を含む「その他の飲食店」(12.4%増)といずれも増加した。
最も高い伸び率を示したのが「機内食」(75.3%増)。インバウンド需要の増加や宴会需要の回復により、「宿泊施設」は22年45.3%増、23年も30.9%増と伸長した。
19年比では「そば・うどん店」(4.8%増)、「その他の飲食店」(27.3%増)がコロナ前の実績を上回った。
「集団給食」は3兆1741億円(6.2%増)。「学校給食」(主に小中学校など)の実施数は減少したものの給食費の上昇で4%増。「事業所給食」はメニュー単価上昇や雇用者数の増加、テレワークからオフィスワークへの回帰もあり、社員食堂(10.6%増)、弁当給食(9.5%増)ともに伸長した。
「料飲主体部門」は3兆8719億円。22年の40%増に続き、23年も31%増と伸長。宴会需要も中小規模から少しずつ戻り、持ち直し傾向が続いた。業態別では喫茶店(19.9%増)、居酒屋・ビヤホール(37.9%増)、料亭バー(40.3%増)。
持ち帰り弁当店や惣菜店など「料理品小売業」は7兆6316億円、3.1%増。外食産業市場規模に「料理品小売業」の市場規模を加えた「広義の外食産業市場規模」は31兆7828億円、前年比15.6%増。
なお「外食産業市場規模推計」は、日本標準産業分類(総務省)に準じて外食産業を分類、各種統計数字をもとに日本フードサービス協会および食の安全・安心財団が推計。コロナ禍の統計公表遅れもあり令和4年と令和5年の2年分の推計値をこのほど発表した。
この記事に関連するニュース
-
「不二家」と「シャトレーゼ」で分かれた明暗。“ペコちゃん色”を薄める“脱ファミリー戦略”にかかる期待
日刊SPA! / 2024年12月19日 8時53分
-
個人店の廃業が相次ぐ“6000億円”ラーメン市場の中で急成長する「人気ラーメンチェーン」2社の勢い――ニュース傑作選
日刊SPA! / 2024年12月18日 8時45分
-
2024年の倒産件数、11年ぶりの1万件超えも視野に 11月までで前年上回る
財経新聞 / 2024年12月11日 10時14分
-
世界半導体市場予測、AI好調で2025年も2桁成長見込み(世界)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月4日 15時30分
-
10月の外食市場規模は2948億円、新型コロナ前比の改善が続く
財経新聞 / 2024年12月1日 17時7分
ランキング
-
1《追悼・渡辺恒雄さん》週刊ポスト記者を呼び出し「呼び捨てにするな、“ナベツネさん”と呼べ」事件
NEWSポストセブン / 2024年12月21日 16時15分
-
2オープンAIの新たな生成AI「人間並み」近づく…安全性を確認するため当面は研究者に限定提供
読売新聞 / 2024年12月21日 18時19分
-
3ゴーン被告「日産の内部はパニック状態」「ホンダはこの取引に押し込まれた」
読売新聞 / 2024年12月21日 18時30分
-
4車両生産で相互乗り入れ検討 ホンダ、日産にHV供給も
共同通信 / 2024年12月21日 16時3分
-
5「本当に就職に強い大学ランキング」トップ150校 卒業生が1000人以上で実就職率が高い大学
東洋経済オンライン / 2024年12月21日 7時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください