ドリップコーヒーのパイオニア「モンカフェ」発売40周年にデザイン刷新 価格も買いやすくして改めて伝えたい独自価値とは?
食品新聞 / 2024年9月28日 20時28分
片岡物産は、今年で発売40周年を迎えた「モンカフェ」ブランドで、3年ぶりのデザイン全面リニューアルを実施し、「モンカフェ」ならではのおいしさを改めて訴求する。
新デザインの「モンカフェ」は8月27日から販売を開始。
パッケージは、ロゴやシズル、湯気にはツヤで光沢感を出しつつ、他メインの部分にはマット加工を施すことでクラフト感による上質さを演出。「モンカフェ」のロゴの視認性も高めた。
これまでと同様、ガラスカップのシズルを踏襲。フィルターが浸からない構造を継続して知らしめると同時に、斜め上からの構図に変更することでドリッパーの泡を大きく見せて、コーヒーの深みや香り立ちを従来よりも強調した。
また、各ブレンドのブレンドカラーの面積を拡大。
これにより、店頭で複数並べたときの視認性を飛躍的に向上させた。
「昨今、コーヒーのブレンドにこだわる方も増えてきているため、それぞれのブレンドの特徴をより効果的に表現した。1品でも多く並べていただけるほど棚での存在感が増すとともに、『モンカフェ』ならではのブレンドバラエティもより魅力的にお伝えできる」(片岡物産)と説明する。
個包装のデザインも刷新し、「モンカフェ」のロゴとブレンドカラーをより際立たせた。
「モンカフェ」ならではのおいしさという独自価値を訴求していくのが新パッケージ導入の狙い。
おいしさの源泉となる独自価値の1つは、豆の選定にある。
一例を挙げると「プレミアムブレンド」では、良い原料を使っていることを視覚化して訴求するため、スペシャルティグレード豆というモンカフェ独自の規格を設定してブレンドと焙煎を追求している。
スペシャルティグレード豆は、スペシャルティコーヒーとは別規格で、アメリカスペシャルティコーヒー協会(SCA)が認定する香味判定資格を有する審査員(Qグレーダー)によってコーヒー豆の味わいを点数化し80点以上となったコーヒー豆で、さらにそこから機器分析を経たものとなる。
機器分析では、ビジュアルアナライザーという機器を使用して検体を4096色に分けて解析。これにより良質とされる豆に多く含まれる色彩を持つ生豆のみを選定していく。
「プレミアムブレンド」には、この官能評価と機器分析の2軸で厳選されたスペシャルティグレード豆のコロンビア豆とブラジル豆を全原材料中の80%以上配合している。
カップオンタイプⓇのフィルターも独自価値の1つに挙げられる。
同フィルターは、ハンドドリップの流儀を忠実に守り、コーヒーに浸からない構造となっている。
「パッケージのシズルからもわかる通り、『モンカフェ』はお湯を注いでもフィルターが浸からない。ハンドドリップを忠実に再現した独自のフィルター構造だからこそ、雑味のないすっきりとした味わいと芳醇なコクが楽しめるようになっている」と胸を張る。
挽きたての香りにもこだわり、「モンカフェ」では焙煎豆の粉砕直後に充填。個包装はアルミ蒸着袋ではなく、光を完全に遮断するアルミ箔の袋を使用して品質を担保している。
「個包装ごとに脱酸素剤も入れており、残存の酸素量はほとんどゼロに近い」という。
パッケージリニューアルに伴い内容量と価格を変更して買いやすさも創出した。
主力6品の10袋入りのパックを8袋入りに変更。
希望小売価格は、これまで570円(税抜)だったブレンドは500円(税抜)、「カフェインレス コーヒー」は630円(税抜)から560円(税抜)、「ブルーマウンテン ブレンド」は1000円(税抜)から900円(税抜)に変更される。
「コーヒー1杯あたりの単価は上がるが、1袋あたりの価格を下げることでトライアル獲得や買い回り強化を目指していく」と述べる。
主力6品に加えて、5種のブレンドを2袋ずつ詰め合わせた「バラエティパック」もリニューアル発売する。
バラエティパック期間限定コーヒーとしては、2020年春夏期に好評だった「グァテマラ ウエウエテナンゴ」を再度ラインアップしている。
需要期となる冬場に向けては、昨年に引き続き全国放映のTVCMによっておいしさを訴求。期間は11月から約1ヶ月半を予定している。
今年2月にオープンした渋谷区神宮前の期間限定ショップ「究極のセルフカフェ モンカフェ」も、引き続き体験の場として展開。SNSを活用したコミュニケーションも強化する。
「自分でコーヒーを淹れることで、心が落ち着いたり、リフレッシュできたりするメリットは大きい。『モンカフェ』のこだわりや良さを改めて理解・体験していただきたい」と意欲をのぞかせる。
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