医学とスポーツを融合「スポートロジー」研究成果を紹介 食生活研究会が講演会
食品新聞 / 2024年10月21日 15時18分
食生活研究会は9月18日、「第32回食と健康講演会」を開催した。
当日は2部構成で行われ、第1部は同研究会が22年度から研究助成する京都大学大学院農学研究科教授の佐々木努氏が、「生活習慣病の撲滅に向けた食行動と栄養研究」を報告。第2部では、順天堂大学名誉教授で同大大学院医学研究科・文科省事業スポートロジーセンターセンター長の河盛隆造氏が医学とスポーツを融合した新たな学問領域であるスポートロジーが目指す予防医学としてのエビデンスの数々を紹介した。
冒頭、正田修理事長があいさつ。正田理事長は「当財団は創設以来、長年にわたり食にかかわる研究者、研究機関への助成を行ってきた。公益財団法人への移行後は新たに海外から日本への留学生事業を開始し、昨年度からは日本から海外への留学生支援事業を行っている。研究助成は最近10年間で153件、1億4400万円に及び、今年度は17件、1600万円を助成した。うち7件はこれまでの研究実績を評価し、特に今後の研究の発展を期待する研究者に3年間継続して助成してきた」と取り組みについて説明した。
講演で佐々木教授はFGF21誘導性の希少糖は食事性の肥満を予防するという動物実験の結果を発表し、ショ糖の摂りすぎを抑えられることで食生活の是正に役立つとした。また周産期のマウスにかつおだしを与えることで子マウスの脂質嗜好性が低下した知見を報告。さらにMCT(中鎖脂肪酸)の摂取によりLCT(長鎖脂肪酸)を減らすことができ健康的な食生活に貢献できる可能性があるとも述べ、そのメカニズムについても述べた。
河盛名誉教授は「健康長寿をめざし、学童期から身体活動を増やし、正しい食生活をすべき!」をテーマに、自身がセンター長を務めるスポートロジーセンターでの研究成果などを紹介。糖尿病を予防する上で学童の頃からの運動の重要性を指摘したほか、現代人に増えている「痩せメタボ」を解説。運動不足による筋量や筋力の低下は筋でのインスリン作用の低下などにつながることを例示した。
一方、センターが所在する東京都文京区在住の高齢者を対象にした調査では、中高生期に運動部で活動していた人は高齢期の骨密度や筋量・身体機能の衰えが少ないという結果を披露し、学生時代からの運動の重要性を説いた。
この記事に関連するニュース
-
「オートミールブームの仕掛け人」が提言。知らぬ間にやせる!腸に効く「最新の食べ方」8選【大妻女子大学教授に聞いた】
OTONA SALONE / 2024年10月19日 20時46分
-
青学ランナーは常人よりも明らかにその"量"が多い…最新研究で判明した「死ぬまで元気バリバリ」の源
プレジデントオンライン / 2024年10月13日 7時15分
-
脂質をエネルギーに変える!大人のダイエットは進化したMCTオイルで『頑張らない』がキーワード
PR TIMES / 2024年10月3日 13時15分
-
<イベント開催レポート公開>太りにくく、やせやすい体質に導く 新アプローチ『ケトン体摂取』とは~やせるではない、求められるニーズ「自分らしい体型キープ」~
@Press / 2024年10月1日 13時0分
-
高脂肪食による脂肪肝の発生を防ぎうる新たなメカニズムを解明
Digital PR Platform / 2024年9月24日 10時34分
ランキング
-
1放置なら億単位の賠償も、空き家コスト徹底解剖 固定資産税は最大で6倍に膨れ上がるおそれ
東洋経済オンライン / 2024年10月21日 7時0分
-
2LGディスプレイ、中国の液晶パネル工場を売却へ TCL華星に2228億円で、今後は有機ELに集中
東洋経済オンライン / 2024年10月21日 12時0分
-
3吉野家の「ダチョウ丼」反響は? まずは1000万円の利益を目指す
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月21日 6時10分
-
4商船三井の株価5倍、上方修正で予想配当利回り5.7%に 運賃市況の今後の見通しは?
Finasee / 2024年10月21日 6時0分
-
5ドジャース・ワールドシリーズ進出で 大谷翔平氏の経済効果1168億1181万円との試算
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年10月21日 12時37分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください