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ファミリーマート、デジタル活用を推進 1万5000店に「ビーコン」設置し顧客との関係強化

食品新聞 / 2024年11月3日 20時53分

 ファミリーマートは下期(2月期)、デジタル活用を引き続き推進していく。

 10月9日、第2四半期決算説明会に臨んだ竹下誠一郎経営企画本部長はデジタル活用の進捗について「当社では既に多くのデジタル技術が導入から運用のフェーズに移行しており、お客様の利便性や店舗の運営効率向上に貢献している」と説明する。

 顧客接点強化の取り組みでは、リテールメディア戦略を加速させる。

 同戦略は、ファミリーマート経済圏を構築すべく、店内のデジタルサイネージ・メディア「FamilyMartVision」とファミマのアプリ「ファミペイ」を組み合わせてコンビニのメディア化を図るもの。

 現在、顧客接点強化で重視するのは、7月2日に導入開始した初の会員プログラム「ファミマメンバーズプログラム」。

 これは、レジで「ファミペイ」を提示すると月間の来店回数と購入金額に応じて翌月のランクが決定しランクに応じて特典が進呈されるもの。同プログラムが後押した模様で「ファミペイ」会員数は2200万人を突破した。

 ファミリーマート店内のデジタルサイネージ・メディア「FamilyMartVision」の設置店舗数は1万店舗を突破し、現在、地域ごとの配信情報の出し分けのほか、地域メディアや行政などとの連携を加速させている。

 販促施策では、リアルタイムな販促を強化。

 「今後、小型端末のビーコンを使い約1万5000店舗に設置して『ファミペイ』・デジタルサイネージ・売場を連動させて、カスタマーリンクプラットフォームの一層の強化につなげていく」との考えを明らかにする。

 デジタルを活用した省人化・省力化の取り組みでは、店長が必要とする最適な情報をスピーディに提供する人型AIアシスタント(名称:レイチェル/アキラ)を7月に約7000店舗に導入し拡大している。

 「AIを使った配送コースの削減にも取り組んでいる。スーパーバイザーを中心に社員3000人以上には生成AIのアカウントを付与し、AIによる中食の発注推奨システムを試験導入や、当社の経営の根幹である経営コンサルティングにおけるAIの活用を、積極的にスピード感をもってさらに進めていく」との考えを明らかにする。

 ストアスタッフの勤務シフトやワークスケジュールを自動作成する「ファミマ・ワーク・システム」や多機能型床清掃ロボットを活用した業務効率化も推進していく。

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