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「ブルボンKZ」からパリオリンピック水球男子日本代表が選出 社会人チーム立ち上げ水球の地方都市・柏崎に貢献

食品新聞 / 2024年11月10日 17時31分

 関東大震災で地方への菓子供給が全面ストップしたことを受けて “地方にも菓子の量産工場を”との決意のもと、大震災から約1年後の1924年11月、新潟県柏崎(市制施行は1940年)で創業したブルボン(当時・北日本製菓)。地震など自然災害への危機意識を常に持ちつつ自然との調和を重視して千年の大計を描く。

 ブルボンの社会貢献の取り組みとして、消費者の「心と体の健康づくり」のサポート、とりわけ生涯を通じて誰もが楽しめる文化・芸術、スポーツ活動の支援を行っている。

 スポーツ支援活動で今年特に湧いているのは、水球クラブチーム「ブルボンウォーターポロクラブ柏崎(ブルボンKZ)」から、所属する3人の選手と1人のコーチがパリオリンピック水球男子日本代表に選出されたことだろう。

 柏崎市での水球の歴史は、1964年の新潟夏季国体の水球会場に柏崎市が選ばれたことをきっかけに、水球チームが立ち上がったところから始まる。

 同年の新潟地震で新潟夏季国体は中止となったが、開催されたインターハイで県立柏崎高校が優勝、翌年のインターハイでも優勝し2連覇を達成、黄金時代を築き上げた。
 以後、水球を地域スポーツとして脈々と続けてきた中で、新潟産業大学の学長だった広川俊男氏(故人)と、広川氏の筑波大学水球部の後輩で新潟産業大学に招かれていた青栁勧氏(現・シンガポール代表監督)からの要請を受け、2010年7月に社会人チーム「ブルボンKZ」の設立に関与する。

 要請は“水球競技は大学生中心のチームになっており、社会人になると練習の機会がなくなり、社会人チームができれば日本の水球のレベルを上げていくことができる” “ 6年間支援してもらえたら、五輪に出られるような強いチームができる“といった内容であった。

 ブルボンの吉田康社長は二人の熱意と構想に地方から世界を目指す姿勢を感じ、「“地方の地方”の柏崎ではサッカーのようなメジャーなスポーツではなく、国体会場にもなり歴史がある水球やハンドボールであれば長く関わることができる」との思いから社会人チームの設立を後押しした。

 2015年には、地元のジュニア水球チーム「柏崎アクアクラブ」を統合し新生「ブルボンKZ」として活動を発展させている。
 2016年、有言実行で水球日本代表が32年ぶりにリオデジャネイロオリンピックに出場。「ブルボンKZ」からブルボン所属の4人の選手を輩出した。

 「青栁勧さんは現在、シンガポール代表監督を務められている。このようなご縁を活かしながら文化・芸術・スポーツを通じてビジネスでも他国とも仲良くしていきたい」と期待を寄せる。

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