加藤産業 「過去にない厳しい予想」加藤社長 節約志向が背景に
食品新聞 / 2024年11月13日 15時33分
加藤産業は今期、増収減益を予想する。新工場設立による償却負担や情報システム投資の継続に加え、消費者の生活防衛意識がより強まっていることなどから「過去にない厳しい予想」(加藤和弥社長)を示した。
前期(24年9月期)の営業収益は予想を上回り6.4%増加したが、販管費率は5.7%で前年より0.1ポイント上がり、営業利益率は1.4%で0.1ポイント下がった。加藤社長は「卸売事業は比較的堅調だった一方、新工場の償却負担と海外事業が想定より厳しく、増収微増益という結果になった」と振り返る。
卸売事業について「第4四半期は少し持ち直したものの、それまでは四半期ごとに厳しさが増していた。価格改定で売上と粗利が伸び、物量が落ちていく中で経費を抑制できていたが、2024年問題を含め上昇圧力が効いて経費も伸びる状況になった」と指摘。
今後については、「商売そのものが一筋縄ではいかなくなっている」とした上で、次の通り述べた。
【消費動向】値下げという動きが出ているが、一方でコストが上がり続けるのは間違いないので、継続して価格を下げることは難しい。ヒアリングすると、安く売るというより、そもそも低価格な商品のウエートが少しずつ増えているという感覚だ。特にコメが上がってから節約志向が顕著になった。低価格品が増えると、結果として物流が収益的に厳しくなる。
【投資見込み】前期の投資額は93億8000万円、今年度は100億円はゆうに超えるレベルになる。長期計画の中、全国で新しいセンターを進めており、26年度ごろから順次稼働する予定。この3~5年は投資がかさむ時期になると考えている。
【海外事業】国内市場がシュリンクするのは以前から分かっていたので、それを踏まえ海外進出しそれなりの規模になった。ビジネスモデルは若干違うが、一定レベルの存在感がある卸売業に売上がつく傾向がある。進出した国において、信頼されるディストリビューターという位置付けをしっかり作り上げることが収益基盤となり、次の成長にもつながる。
特にベトナム、マレーシアは平均年齢が若く、国としての成長が見込めるので、しっかり取り込むことが大事だ。
この記事に関連するニュース
-
ウイルスバスターの「トレンドマイクロ」が配当と自社株買いで「利益100%還元」宣言、 気になる株価と業績予想、進捗は?
Finasee / 2024年11月7日 6時0分
-
2024年12月期第3四半期の連結業績の概要について~第3四半期の売上収益としては過去最高を更新~
Digital PR Platform / 2024年11月6日 13時11分
-
【決算深読み】パナソニックHD決算 2024年度上期は予想覆す改善、AI関連で好調目立つ
マイナビニュース / 2024年11月1日 16時2分
-
知る人ぞ知る「INPEX」株価は5年で2倍、今後どうなる? 2四半期連続「上方修正」の今期、増配&自社株買いも実施 業績とリスクに迫る
Finasee / 2024年10月28日 6時0分
-
なぜユニクロは景気低迷が深刻な欧州で支持されているのか? 中国SHEINにはないユニクロの唯一無二の強み
集英社オンライン / 2024年10月24日 7時0分
ランキング
-
1「虫混入報告」チロルチョコとシャトレーゼの明暗 企業ブランドを守るために企業ができること
東洋経済オンライン / 2024年11月13日 9時40分
-
2アダルトサイト誘導を謝罪 米玩具大手マテル、箱に誤記載
共同通信 / 2024年11月13日 7時16分
-
3日産9000人削減の衝撃 「技術自慢の会社」ほど戦略で大コケする理由
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月13日 6時15分
-
4オフィス内に「公園の遊具」? コクヨが狙うは「出社回帰」の波
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月13日 6時40分
-
5トラブル時の「新幹線ホテル」実際に泊まってみた 車内で何人が寝ているのか、快適に眠れるか
東洋経済オンライン / 2024年11月12日 6時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください