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味の素 国内食品の利益率低下で「打ち手」 コーヒーはスティック、粉末にシフト 藤江社長が方針 

食品新聞 / 2024年11月18日 10時1分

味の素の藤江太郎社長は、このほど開催した2025年3月期第2四半期の決算説明会の中で、「国内の食品事業(調味料・食品、冷凍食品)の利益率低下は課題であり、さらなる打ち手を入れていく」との方針を示した。

調味料・食品セグメントの国内コーヒー事業は、コーヒー豆の高騰・円安によるコスト上昇に対し、度重なる値上げを実行したが追いつかず、事業利益率が悪化した。そこで原材料価格を注視しながら、さらなる打ち手を迅速に講じていく方針だ。具体的には、売上に占めるコーヒー豆の使用量割合を低減し、市場価格の影響を受けにくい事業ポートフォリオを構築。値上げによる単価向上も含めてGP率(粗利率)を改善し、安定した事業運営を目指す。

国内コーヒー事業について藤江社長は、「味の素AGFはレギュラー、インスタントコーヒーともトップシェアではない。トップではないが、お客様とのコミュニケーションをとりながら度重なる難しい値上げに取り組んできたことは、現場の実行力が向上しつつあることの現れでもある。そういう意味では数量減は想定の範囲内と考えている。短期の値上げに加えて、中期的な目標として、コーヒー豆原料の市場価格に影響を受けづらい製品ポートフォリオ、構造を作りたい。レギュラー、インスタントはコーヒー豆の原料比率が高い。そこで原料比率が低いスティックやパウダーにシフトしたい。中長期的には高い実行力を推進し、コーヒーの事業利益率を回復したい」などと説明した。

また、国内冷凍食品の成果としてギョーザ類のシェアNo.1の奪回をあげたが、全体の売上は前年並みにとどまり、原材料高や円安によるコスト増もあり減益だった。そこでギョーザ類の戦略として、生活者ニーズに合わせたラインアップと価値に見合った価格設定でシェアとGP率(粗利率)の上昇を両立。他社に先行している機能軸製品(健康・調理)の成長を加速する方針を示した。

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