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キユーピー新中計 高収益体質に転換 営業利益450億円へ

食品新聞 / 2024年12月16日 14時0分

キユーピーの25~28年度中期経営計画が動き出した。新中計では、「~Change&Challenge~成熟市場での経営効率化と成長領域への投資加速」をテーマに掲げた。

28年度は売上高6000億円、営業利益450億円を目指し、高収益なポートフォリオへの転換を進める。国内事業の構造改革とグローバル展開を加速させるとともに、食と健康への貢献、環境への配慮、人的資本の価値拡大を推進し、社会価値と経済価値を創出する。

同社では「『おいしさ・やさしさ・ユニークさ』をもって世界の食と健康に貢献するグループ」を目指す姿とした上で、2030年ビジョンに「サラダのリーディングカンパニー」「一人ひとりの食のパートナー」「子どもの笑顔のサポーター」を掲げた。さらに「社会価値と経済価値を創出し、世界のお客様に貢献」を30年までの経営の基本的な考え方とした。

価値創造の領域にはサラダ、ウェルネス、サステナビリティをあげ、人的資本やブランド、研究開発、ITなどを未来に向け積極投資することで社会価値と経済価値を創出する。

28年度の経営数値は経済価値と社会価値に分け、それぞれに目標を設定。経済価値では、資本効率を重視し稼ぐ力を高めることでROE8.5%以上、国内事業利益率を8.0%以上、海外売上成長率二ケタ%以上を目指す。一方、社会価値では食と健康に貢献するためにサラダ喫食数を105%以上(24年度比)、プラスチック削減25%以上(18年度比)、食品ロス削減63%以上(15年度比)、人的資本の価値を拡大すべく従業員エンゲージメント75点以上を示した。

24年は7.0%(計画値)の営業利益率をグローバル展開の加速と国内事業の構造改革を進めることで28年度には7.5%に引き上げ、6000億円の売上高のうち高収益事業の割合を5割程度に拡大する。

髙宮満社長は11月26日に開かれた説明会で「高収益事業を拡大するとともに、安定収益事業を伸ばし、低収益事業の比率を圧縮する。これまで以上に内容の精査に踏み込み、単品単位で峻別に取り組む」と述べた。

設備投資額は成長・付加価値、自動化、DX、サステナビリティなどを目的とした“攻め”の投資が750億円と事業継続投資250億円の計1000億円。これに加えて人的資本の強化やブランド資本の強化などを目的に、4年間で200億円の未来投資を実施する方針だ。

商品開発では商品開発の仕組みを変え、質の高い新商品を育成。顧客の理解を深化させると同時にトレンドを創出するなどでヒット率を高める。生産面は効率化に努め、ラインや拠点を最適化し、スマートファクトリー化を目指す。また販売も効率化を重視し、注力業態に営業力を集中するなどの施策を講じる。

好調の海外事業ではマヨネーズとドレッシングの世界戦略商品に集中し、展開を加速。28年度の海外売上目標は24年度の倍の1800億円。グローバル成長に向けて各リージョンへ権限を委譲するなどのスピードアップを図り、投資額も300億円規模に拡大する。スピード経営を進めるべく、他社の買収や提携なども視野に入れる。

サステナビリティでは、社会価値を創出すべくサラダの喫食機会向上に向けて取り組む。マヨネーズやドレッシングの使用済みボトルのリサイクルシステムの確立や食品ロス削減にも注力。究極的にはアップサイクルを目指す。

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