カルビーグループ、さつまいも事業発展の次の一手 拡大し続けるスーパー向け焼き芋ビジネスを軸足に加工品・海外を強化
食品新聞 / 2024年12月31日 11時16分
カルビーグループは今期(3月期)、さつまいも(甘藷)事業のさらなる発展を目指してグループ内の組織を再編し、拡大を続けるスーパー・量販店向けの焼き芋ビジネスを軸足に冷凍・加工品・海外を強化している。
組織再編では、甘藷事業を一手に担うカルビーかいつかスイートポテトの店舗運営とECでの販売をカルビースペシャリテ統括推進本部に移管した。
これによるメリットについて、11月22日、取材に応じたカルビーかいつかスイートポテトの安藤國行社長は「これまで限りあるリソースでBtoCとBtoBを展開していたが、マーケティング部門の一部をカルビースペシャリテ統括推進本部に担っていただくことで、別のところで付加価値を生み出す仕事に集中できる」と語る。
その1つに生芋ビジネスを挙げる。
同社は2006年から「ほくほく山かいつか」と称し、スーパー・量販店向けに焼き芋用生芋の出荷と焼き芋機の貸し出しを展開し右肩上がりに推移。
カルビーかいつかスイートポテトの安藤國行社長「1年を通してオリジナルブランド芋『紅天使』」を安定供給できている点と、簡単においしく焼ける点にご好評いただき、年々ビジネスを拡大している」という。
同社焼き芋機の導入数は約1500機。スーパー・量販店独自の焼き芋機もあることから、焼き芋用生芋の出荷先は1500か所以上とみられる。
「冷凍焼き芋は近年、焼き芋機での販売よりも、青果売場の冷凍ショーケースでの販売の伸びが著しい。焼き芋機での販売は即食需要に対応。一方で冷凍販売は家庭内のストック需要に対応している」と説明する。
今後も、国内での生芋の販売を軸足にしつつ、加工品や海外展開を強化していく。
「生芋ビジネスも継続して強化していくが、甘藷を原料にした加工品のほうに大きなビジネスチャンスを見込む。海外では生芋・加工品ともに拡大していけるという手応えを得ており、カルビーグループのシナジー効果でさらに推進してきたい」と力を込める。
海外の展開エリアは現在、探索中の状況にある。
米国は、規制により生芋の出荷ができず、台湾・香港・シンガポール、タイに進出。「それぞれのビジネスはあまり大きくない中、タイが一番大きいビジネスに発展していく可能性がある」とみている。
原材料の甘藷の調達先は茨城県が90%以上を占める。グループ会社のかいつかファームが、苗や農薬などの提供を通じて生産者を支援。茨城県内の甘藷の作付面積は拡大傾向にあるという。
取扱品種は「紅天使」ブランドの原料「べにはるか」をメインに、「夢ひらく」ブランドの原料「シルクスート」、「華むらさき」ブランドの原料「ふくむらさき」があり、加えてブランド化されていない「べにあずま」の4品種。
「異常気象の影響もあり“収量が上がらない”“病気に弱くなった”といったことが実際に起こっており、生産者にお喜びいただける新品種の開発が今後求められてくる」との見方のもと、今後は品種改良にも注力していく。
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