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社長、限界でしょ!

食品新聞 / 2025年1月24日 9時8分

企業にかかわる事件や事故・不祥事の発生時に、「謝罪・調査・原因究明・改善策・処分」の速やかな公表が危機管理広報の大原則と言われる。広報責任者は、その頭文字をとって、「謝・調・原・改・処(社長、限界でしょ!)」を頭に叩き込んで有事に対応する。

▼初動対応を誤ると経営の存続すら危うくなる。過去には、船場吉兆の食品偽装やビッグモーターの保険金不正請求など、トップによる釈明会見が「責任逃れ」として捉えられ、退陣に追い込まれるケースも多く見られた。

▼先週末、某男性タレントのスキャンダルを受けて、フジテレビトップが初めて会見に臨んだ。社員の関与も疑われる中で、テレビカメラの禁止や「調査委員会の調査に委ねる」「回答を控える」の連発で会見の体をなしていない。

▼報道機関らしからぬ大失態に、週明け以降のスポンサーの反応も早かった。CM見合わせが相次ぎ、誰もが「最悪の事態」を危惧する。ことの真偽はさておき、憶測が憶測を呼んでいることは事実だ。「社長、限界でしょ!」危機発生時のトップ会見のあり方を改めて考えさせられた。

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