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“かくし味”で差別化を 業務・市販、両方に有効 中村角

食品新聞 / 2025年2月7日 16時11分

中村角は1月29、30の両日、広島市中小企業会館で「食品総合展示会2025春夏」を開いた。昨年を21社上回る211社が出展、得意先200社・600人を招いた。

全部門が共同で展開する総合提案のテーマは「かくし味」。例えば、焼魚に炭酸水を加えると臭みが抑えられ、ふっくらとした食感になる。カレーに濃い口醤油を入れると、香ばしくなりご飯がすすむという。かくし味を加える前後で比較ができるよう、試食を行った。

「飲食店でもスーパーの惣菜でも、差別化が求められている。新しいメニューの開発には時間がかかるが、現行のものに少し手を加えるだけで違いを打ち出せる」(営業企画部)と説明する。さらに、スーパーの売場では使用する商材を関連販売することで、買上点数のアップも期待できる。

毎回、多くの地域メーカーがイチ押しの商品を紹介する「地域の逸品」。いとふ(京都府)は焼いた生麩を試食提供した。餅のように煮溶けすることがないので、おでんなどに使いやすいのが特徴。「冷蔵で45日間日持ちする。味噌付きでも購入しやすい価格設定(参考価格348円)にした」とアピールしていた。

業務用食品部は「8つのお困りごと ズバッと解決」として、ユーザーの抱える様々な課題に応じた解決策を示した。マンネリ化に悩むホテルのバイキングに向けては、1つの商品を使い3つのメニューを提案。幼稚園や保育園に対しては食物アレルギーに対応したおやつ、朝食、パン、和食の献立をそれぞれ並べた。

常温食品部は、26年から国の指定野菜となるブロッコリーを使ったメニューを用意。厚揚げのおひたし(ヤマキ)、たこのマリネ(オタフクソース)などを調味料メーカーと一緒になって提供した。

中村一朗社長の話

総合提案の「かくし味」は、一般消費者にも業務用ユーザーにも提案できる内容としている。ひと手間かけることで差別化が図られ、スーパーでは販促にもつながる。今期12月までの売上高は前年比104%。業務用のデリカが苦戦する一方、日配が好調で牽引している。今3月期も同様のペースでの着地を見込む。

来期は引き続き受発注のデジタル化、仕分けの機械化を推進し、効率化を進め人手不足に対応する。営業においては当たり前のことだが、付加価値の高い提案を行う。得意先が価格対応に苦慮する中、手間を減らすことでコストを抑えたり、価格を下げるかわりに別の商品を紹介したりと、われわれの提案力をより強化したい。

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