日本アクセス 大阪でフードコンベンション 「価値創造」を具現化
食品新聞 / 2022年7月27日 11時23分
日本アクセスは21、22の両日、インテックス大阪で「西日本秋季フードコンベンション」を開催した。出展社数はグロサリー115社、アイス・冷食67社、洋日配・乳製品58社、和日配101社、生鮮・デリカ114社、特別コマ(近畿商品部・近畿生鮮デリカ)63社。このほか、物産コーナーや新商品グランプリにも多くのメーカーがコマを並べた。
今回のテーマは「つくる~新時代に向けた新たな価値創造」。時短を意識した10食入り個食つゆ「釜玉うどんつゆ」(加工食品)、一度は絶滅した五島列島産のひじきを地元漁業者が復活させた「福江島産芽ひじき・長ひじき」(乾物)など、留型や開発商品を通しテーマである「新たな価値創造」を随所で具現化した。
チルドでは米飯回帰を見据え、全国から選りすぐった佃煮を試食して選ぶ「ベスト・オブ・ご飯のお供」、和・洋の植物性日配品を集めたPBF(プラントベースフード)など時流に合わせた企画をコーナー化。フローズンでは冷凍パンやスイーツを活用した新規ユーザーの獲得、外食の代替によるコスパ提案などに力を入れた。
近畿生鮮・デリカ営業部の企画コーナーでは、店内作業の軽減や多品種少量につながるアウトパック惣菜、旬やハレの日に対応した花卉、産直品が中心の農産などを展開。注目を集めたのが、果物の硬度を測定し食べごろが予測できるサービス「ころあい」。提供するサトーは「最適なタイミングを可視化することで、失敗なく最も美味しく食べられる」(営業本部)と説明する。
実際に導入した店舗ではメロンの売上が倍増しただけでなく、1割がリピーターになったという。近畿生鮮・デリカ営業部では「モノを売るだけでなく、こうしたサービスを提供することで卸としての価値を高めていきたい」としている。
デリカでは、ネタの高騰や差別化の難しさといった課題を抱える寿司売場を「ブルーオーシャン」に変える提案を行った。シャリをなくして、寿司ネタとバックヤードにある素材を活用し、家飲み向けのつまみにするというもの。担当者は「温度帯を生かしたマグロの生ステーキなど、ある程度高単価のおつまみができる」とアピールしていた。
◇ ◇
佐々木淳一社長に話を聞いた。
来場者は2日目13時の時点で6千人を超え、昨年を800人上回っている。お客様がリアルの展示会を求められているのを改めて感じた。
コロナ禍3年目となり、外食・中食・内食のシームレス化が進んでいる。家庭用と業務用の垣根がなくなり、業務用中心の商売をしていたメーカーや外食チェーンなどが量販店向けの商品を開発し、それをアクセスの力で販売したいという例が増えている。今まで以上に垣根がなくなってきており、われわれもそれを新しいビジネスにつなげていきたい。
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