新田ゼラチン 新規たんぱく素材に引き合い ゼラチンなど業務用通販も開始
食品新聞 / 2022年7月29日 10時24分
新田ゼラチンは2022年5月に、新たなたんぱく質原料「イージープロテインBBP」を上市した。発売直後から、加工食品メーカーからの問い合わせが多く寄せられ、食品素材としてのプロテインの注目度の高さがうかがえた。
現在、サンプルワークを展開中で、ユーザーからは新商品開発をはじめ、現行商品のたんぱく強化、介護食、使用原料の置き換え、現行のたんぱく質原料との併用などで採用を検討する動きが始まっているという。同素材は牛由来のコラーゲンを加水分解し低分子化したもの。ホエイプロテインや大豆たんぱく原料と比べ、優れた溶解性と低粘度な物性で加工しやすい特徴がある。88%以上はたんぱく質で、スムージーや味噌、こんにゃく、練り製品、チョコレート、しょうゆ、パスタソースなどへの利用が可能だ。
新田ゼラチンでは、特に日常での喫食頻度が高い食品や調味料への採用を提案。フレイルやサルコペニアが社会問題となっている高齢者をターゲットとしたたんぱく質強化型の食品開発のサポートも狙いの一つだとしている。同素材を使用することにより、加工食品メーカーが抱える「自社カテゴリーを活性化したい」や「ノウハウやアイデアが不足している」といった悩みを解決し、高付加価値商品の開発につなげる。
同社からは「イージープロテインBBP」を用いた各種食品レシピを提案。ニーズに応じて、同社のラボでレシピ開発や試作を作成することも可能だ。今後はデジタルを使った販促に加え、地方拠点の食品メーカーに向けたDM施策を検討している。同社ではこのほど業務用商品の通販サイト「新田ゼラチンプロショップ」を開設した。
主に外食業界関係者を対象とした会員制サイトとして運営する。ゼラチン、コラーゲン、ゲル化剤といった業務用製品を卸価格で販売しているほか、これらの商品を使ったデザートや料理メニューなど約100種類のレシピを公開。ユーザーがイメージしやすいようビジュアルにも凝った。商品は1点から販売し5千円以上の購入は送料無料だ。
担当者は「レシピの量と質では他社の業務用サイトに負けたくない。ウェブによる直販体制を整えることで、コロナ禍で大変な状況にある個人経営や小規模チェーンの飲食店との直接的な関係を構築したかった。食材の旬の時期などタイミングを見計らいデジタルやオフライン広告を投下することで、認知度向上と集客を図りたい」と抱負を述べている。
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