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冷凍ベーカリー再挑戦 次代の柱事業に育成 テーブルマーク

食品新聞 / 2022年8月1日 9時47分

テーブルマークは、22年秋に家庭用冷凍ベーカリーの新シリーズ「ここCafé」を立ち上げ、「ホットビスケット」など3品で同ジャンルに再参入する。「好きな時においしく食べられる冷凍ならではの価値を訴求していく。うどん、お好み焼きに次ぐ柱事業への育成を目指す」(マーケティング戦略部)との意気込みだ。

「ここCafé」シリーズは、「ホットビスケット」(2個入り)、「厚切りフレンチトースト」(1個入り)、「シナモンロール」(2個入り)の3種。女性をメーンターゲットに、自宅でカフェにいるかのようなひと時を演出する。朝食や子どものおやつにも向く。調理は電子レンジ(紙トレー入り)。事前のテストマーケティングでは、おいしさや利便性の評価が高く、リピート購入意向が94%以上に達したという。

家庭用冷凍ベーカリーについては過去に苦い経験を持つ。11年にNB製品を華々しくデビューさせたが、思うような結果を得られず18年をもって終売。その後はPBの供給に特化していた。当時、市場での認知がほとんどなかったことに加え、「保存性・簡便性を打ち出しすぎた」「食シーンを想起させるプロモーションが不足していた」と自省する。

一方、グループの歴史をさかのぼると、ベーカリー事業に欠かせない発酵・製パン・粉体加工技術を受け継いできた強みがある。08年に業務用焼成冷凍パンの販売を開始。現在は売上50億円規模でカテゴリーシェア2位(同社調べ)の座にある。「テーブルマークだからこそ作れる冷凍パンを市場に投入してきた」。

今回、再チャレンジを決めた背景には家庭用冷凍パン市場の急拡大がある。ECやお取り寄せの利用が増えるにつれて徐々に存在が知れわたり、コロナ禍による内食化で商品認知がさらに上昇。冷凍パンがホテルやレストランで使われているプロ品質との事実も広く浸透しつつあるようだ。直近では多くの食品メーカーが冷凍パンの新商品を相次ぎ投入している。同社は20年からテストマーケティングを開始。前述の通り9割超から好意的な評価を得て、満を持しての新シリーズ投入となる。

「ここCafé」のプロモーションにあたっては、冷凍ならではの優位性(焼き立て・出来立ての再現など)をポジティブに訴求したい方針。また、自宅に居ながら好きな時に特別なカフェ気分を味わえることも伝えていく。3品ともオープン価格。店頭の想定売価は「ホットビスケット」と「シナモンロール」が約300円、「厚切りフレンチトースト」が350~370円。

今後については「冷凍ベーカリー市場はますます伸長すると予想。新シリーズを中心に、さまざまなオケージョンに対応できるようラインアップを充実させていく」との考え。冷凍うどん・冷凍お好み焼きなどで市場を開拓してきた同社の新たな挑戦に注目が集まる。

冷凍ベーカリー再挑戦 次代の柱事業に育成 テーブルマークは食品新聞 WEB版(食品新聞社)で公開された投稿です。

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