非接触やエコで受注増へ 茶葉入り紙コップOEM 包材メーカーの吉村
食品新聞 / 2022年8月3日 10時1分
日本茶を中心とした包装資材・パッケージメーカーの吉村は22年度、茶葉入り紙コップ「リーフティーカップ(LTC)」について、OEMの本格的な受注生産を始めた。増強した製造ラインが稼働し、生産能力が従来比で最大4.3倍に向上したため。接触を避ける行動様式や消費者のエコ志向を追い風に、味と利便性を兼ね備えた商品に茶業界以外からも注目が集まっている。
LTCの特徴は紙コップの底部分で、熱圧着したフィルターと茶葉(2g)がセットされている。湯や水(260㎖)を注ぐだけで本格的な日本茶が味わえる。ペットボトルに比べ、プラスチック使用量も最大89.3%削減できる。
カフェ・ベーカリー・レストラン総合展でも注目を集めた吉村のブース2年前の発売から日本茶専門店を中心に、累計50万カップを超える受注実績がある。直近では不動産、生命保険といった企業がノベルティグッズとして採用。冠婚葬祭関連の業者からも「幅広い世代に味、利便性の両面で満足してもらえ、お茶を出す仕事の省力化や感染リスクの低減にもつながる」(担当者)と引き合いが強まっており、このほどカップを製造する自動包装機を導入した。
同社は7月27~29日、カフェ・ベーカリー・レストラン総合展に出展。新潟の雪室和紅茶と京都産の1kg3万円の玉露を使い、LTCで水出しの試飲を行った。茶葉は緑茶、和紅茶、ほうじ茶、釜炒り茶、茎茶といった幅広い種類から選べ、カップの外装もオリジナルのデザインを施せる。担当者は「急須でリーフ茶を味わってもらうきっかけになれば」と話した。
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