お茶と海苔
食品新聞 / 2022年9月5日 12時55分
日本の伝統食品、お茶と海苔には共通点が多い。以前と比べ家庭の食卓に上る頻度は減り、中元・歳暮など贈答文化の衰退とともに高級品の行き先が細り、代わってお茶はペット原料、海苔はコンビニおにぎりという新たな需要に支えられている。
▼生産者の高齢化、後継者難も深刻だ。おいしい茶葉が育つ中山間地ほど機械化が難しく耕作放棄地が増え、海苔も好漁場の有明、兵庫以外の存続は難しくなり、その有明にしても年間所得が1千万円を超える生産者さえ後継者難に見舞われている。
▼安定した原料調達環境を整えるべく伊藤園は以前から産地育成事業に取組み、30年には3千ha弱、全国の栽培面積の1割近くを自前で用意する計画を進めている。海苔も山本海苔店と髙岡屋が資本提携を行い1次加工会社を設立し近いうちに養殖事業を始め海に出ていく。
▼相違点が一つだけある。お茶は伊藤園が値上げを発表したが海苔には目立った動きが見られない。生産者を守らなければ原料仕入れが困難になり産業そのものが衰退する。そのことを海苔業界は肝に銘じ動くべきだろう。
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