1本8万円 こだわり日本酒発売 新たな酒文化創造に挑戦 秋田屋
食品新聞 / 2022年12月12日 11時3分
東海地盤の酒類食品卸・秋田屋(名古屋市)は、新たな酒文化の創造を目指す新プロジェクト「Fusion de trois A(フュージョン ドゥ トロワ アー)」を立ち上げた。その第1弾商品として23年1月下旬、「CHEMISTRY2021」(720㎖、価格税別8万円)を200本(直筆サイン&シリアルナンバー入り)限定でネット販売する。
同プロジェクトは21年4月から着手。秋田屋・浅野弘義社長の発案・呼びかけで、愛知のピカソと呼ばれる画家・青山哲士氏、愛知県を代表する蔵元の一つである関谷醸造の荒川貴信杜氏との3者コラボレーションが実現した。
土壌や気候に加え、地域の嗜好や食文化、醸造技術に大きく左右される日本酒に着眼し、「お酒の嗜み方が著しく変化するなかで、お酒の美味しさ・楽しさ・素晴らしさの多様化を進め、新たな酒文化を創造し、伝道師としての責務を果たす」ことを主眼とする。
「CHEMISTRY2021」は、「流行りを追うことや高精米にして付加価値を上げるということではなく、杜氏の想いや技量に着眼し、本来の原料の味わいや特性を最大限に生かす」ことに重きを置いて製造。
通常、酒造りは1~2種類の米を使って行うが、同商品は奥三河産の5種類の米(テロワール)を使って酒造りに取り組んだ。
味わいは派手すぎず、穏やかに薫る西洋ナシを思わせるリッチな香りが特徴。飲む温度によっても味わいに繊細な変化が感じ取れる。
ラベルデザインは「愛知の食文化と芸術との融合」がテーマ。飲み終わった後もアクリル箱に商品を入れ、立体アートとして楽しめるようにした。
日本酒、近代アーティスト作品に興味・関心があるユーザーや、流行を追うだけでなく製法や酒米の違いを楽しみたいユーザーなどがターゲット。
「将来的には日本酒のみに囚われず、『愛知の食文化の美味しさ、楽しさ、素晴らしさ』を芸術作品として表現するシリーズを展開していきたい」とする。
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