国産酒粕飼料を開発 地産地消とCO2削減へ 白鶴酒造×神戸大学
食品新聞 / 2023年2月1日 14時49分
白鶴酒造は、神戸大学と酒粕の飼料化に関する共同研究を開始した。現状、国産鶏の飼料に使う主な原料(トウモロコシ、大豆粕)は輸入に依存しているが、身近な国産の酒粕を活用することで、地産地消とCO2削減に貢献したい考えだ。また、酒粕飼料による地鶏の味わい向上なども検証し、将来的には地域ブランド畜産物の開発なども展望する。
22年8月、両者による「CO2排出量を削減する国産飼料原料開発事業」がKOBEゼロカーボン支援補助金制度の事業として採択された。フードマイレージ(食料の輸送量×輸送距離)の観点から国産飼料の活用で環境負荷の低減を目指すもの。
酒粕は、水分量が多く本来は鶏の飼料に適さないが、乾燥重量当たりのタンパク質含有量が40~50%と高く、効率的に乾燥破砕できれば輸入飼料に置き換えられる可能性があるという。そこで、白鶴酒造が酒粕の乾燥破砕の手法を確立し、神戸大学が鶏肉・鶏卵生産用の飼料として乾燥酒粕の価値を評価することとした。今回は炭水化物源であるトウモロコシを飼料米に置き換えた上で、タンパク源に酒粕を用いている。
共同研究では1月26日から酒粕飼料の供与を開始。鶏の体重が3㎏を超えるまで約3週間実施する。鶏肉の旨味や風味が増すかなど肉質への効果が得られるかも検証し、3月に学会で発表予定。また、23年度には地鶏生産者による実証実験を模索している。
白鶴酒造は「地元の飼料を与えた地鶏という点や酒粕飼料による味わい向上など、付加価値をつけることで地元産業に貢献できれば。将来的に酒粕を与えて育てた鶏の料理と当社製品のペアリングなども検討していきたい」と期待を寄せる。
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