ようやくの春

新幹線による遠距離通勤を始めたが、このところ特に、外国人を中心とする観光客が増えたな、と感じる。乗り換えの東京駅が顕著で、通勤帯を外した時間でも、観光客でごったがえしている。

▼コロナ禍に見舞われたこの3年、飲食・ホテルなどの業界は大きな打撃を受け、業務用や土産物などを中心に、食品業界にも影響があったが、「昨年11月の宿泊者数は、外国人観光客を中心にコロナ前の2019年を上回り、過去最高を更新した」（大手ホテルチェーン）といったように、宿泊客は急回復しているとのことだ。

▼一方、レストランなどの料飲部門ではまだまだ完全復活とはいかないようだが、新型コロナウイルス感染症が収束傾向となり、5月に季節性インフルエンザと同じ5類に移行するなどすれば、外食に対する生活者の心理的なバリアも徐々に解消されていくものと考えられる。

▼先日、日本代表チームの優勝で幕を閉じたワールドベースボールクラシック。テレビ画面に映し出された試合会場の風景が、日本国内でも当たり前に見られるようになる日もそう遠くないのだろう。ようやくの春だ。

ようやくの春は食品新聞 WEB版（食品新聞社）で公開された投稿です。