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伊藤園、かつて茶畑だった渋谷で摘みたての新茶をアピール 狙いは若年層 八十八夜の5月2日に「お~いお茶 新茶」限定出荷

食品新聞 / 2023年5月4日 10時27分

 伊藤園は、八十八夜の5月2日、東急プラザ渋谷屋上で曽田陵介さんと松本怜生さんをゲストに招いたイベントを開催して、この日限定出荷した「お~いお茶 新茶」のドリンク製品など摘みたての新茶をアピールした。

 「お~いお茶」ブランドで春夏シーズン強化している20代若年層の獲得に向けたマーケティング活動の一環。

 取材に応じた安田哲也緑茶ブランドマネジャーは「新茶は年に1度しか採れない希少茶葉であることから、これまで金のパッケージなど高級感を前面に押し出したパッケージで展開してきたが、10代、20代の若い方たちにも興味を持っていただけるように見直した」と語る。

 この考えのもと、今年採用したのがアニメーション調のイラスト。

伊藤園マーケティング本部緑茶ブランドグループ商品チームの倉橋悠太氏  
 「新茶時期の茶畑の爽やかさを伝えていきたいといろいろ考えた結果、このようなアニメーション調のイラストを決定してプロの方に描き下ろしていただいた」と語るのは、マーケティング本部緑茶ブランドグループ商品チームの倉橋悠太氏。

 この日開催されたイベントは「ITO EN PRESENTS 渋谷天空茶園 超絶リフレッシュ」と題して新茶とペアリングスイーツを無料で提供。リーフレットも配布し、新茶や八十八夜の理解促進を図った。

 イベントについては「渋谷とお茶はかつて関係があったことと、若者とお茶の接点を強化したいと考えた。新茶の需要は年々下がる一方のため、若者を起爆剤にしていきたい」との思いを込めた。

 渋谷とお茶の関係については、昔、渋谷周辺には茶畑が広がり、現在の松濤地区では「松濤」という銘のお茶が売り出されていたと伝えられる。

イベント会場に並べられる静岡の茶園から運ばれた茶の樹

 イベントに招かれた渋谷区観光協会の小池ひろよ理事兼事務局長は「渋谷という街は、谷の形をしており、高低差があること、川もあったことからお茶の栽培にとても適していた。渋谷にはかつて茶園が広がり、いまも松濤という地名があるが、これは明治時代に元佐賀藩主の鍋島家が名付けたもので、茶の湯の釜がたぎるシュンシュンという音を松風と潮騒に例えたことが『しょうとう』という地名の由来になっている」と述べる。

 新茶は、その年の最初に摘まれる「初物」として古くから縁起が良いと親しまれている。
茶の樹が冬の間に栄養を蓄えているため旨みが豊富に含まれ、新芽独特の爽やかで、すがすがしい香りが特長となっている。

 今年の新茶の品質は天候に恵まれ上々という。

 「今年は出来がいいと聞いている。気象条件としては、冬寒くて雨が降り芽吹く頃に日差しが良くなると茶葉に旨味がたっぷり含まれるようになる」(安田氏)と説明する。

「お~いお茶 新茶」リーフ製品を使った氷水出し伊藤園ティーテイスターの金井氏

 「お~いお茶 新茶」のラインアップは、5月2日に限定出荷したドリンク製品とティーバッグ製品に、4月24日に発売開始したリーフ製品を加えた計3品。

 伊藤園ティーテイスターの金井氏はこの日、イベントでリーフ製品を使った氷水出しのつくり方を実演した。

 3品とも出荷状況は上々で「デザインを一新したことで、バイヤーさまからの引き合いは例年以上に強かった」(倉橋氏)という。
 食品スーパーや総合スーパーなどでは、伊藤園が強みとするドリンクとリーフをセットにしたエンド展開も開始されている模様だ。

 なお、八十八夜は立春から数えて88日にあたる5月2日頃を指し、新茶が出回る時期とされる。

【写真】伊藤園「お~いお茶 新茶」のイベントに招かれた曽田陵介さんと松本怜生さんやイベントの様子

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