氷糖商戦2023幕開け 青梅、質・量とも平年超え 2年ぶり氷糖活況に手応え
食品新聞 / 2023年6月5日 13時14分
青梅が5月終盤から市場に出回り始め、2023年氷糖商戦が本格的にスタートした。今年は和歌山・群馬など梅の主要産地で降雨量に恵まれ、梅酒・梅シロップ漬けに適した大玉の青梅が一斉に店頭に並ぶ見通しだ。量販店の催事コーナーの展開時期ともピタリと一致。今年の氷糖商戦は、盛り上がりに欠けた昨年から一転し2年ぶりの活況が期待されている。氷糖メーカー各社は、一昨年に記録した氷糖出荷1万5千tの大台回復に向け手応えを感じ始めている。
氷糖商戦は例年、西日本・東日本では6月、東北では7月まで続く。家庭向け氷糖需要のほとんどが5月終盤から6月中旬までの時期に集中する超短期決戦だ。昨年は5月の降雨量が少なかったことで梅の実太りが遅く、大玉の青梅出荷が後ろ倒しとなったほか、群馬では雹(ひょう)被害が発生。東日本中心に氷糖出荷に急ブレーキがかかり「西高東低」の様相を呈した。2022年度の氷糖出荷実績は1万4千752tとなり、2年連続プラスとはならなかった。
今年の梅は和歌山産・群馬産とも平年より実太りが早い。出荷は両産地ともほぼ同時期で、価格は1キロ900円後半から1千円程度と値ごろ感がある。5月終盤から市場に出回り始め、6月6日「梅の日」前後にはピークを迎える見通しだ。一部では「梅干し加工用の在庫が潤沢で、青梅としての出荷に回る」との見方もあり、青梅の質・量とも今年の氷糖商戦を盛り上げる条件は揃っている。氷糖メーカー担当者も「今年はいける」と自信を深めている。
一方、ここ数年の氷糖需要は青梅の出来だけでなく、コロナ禍の巣ごもり需要に支えられた面も大きい。顧客の裾野が広がり“おうち時間”を漬け仕事で楽しむニーズが定着した。業界では、全日本氷糖工業組合を軸としたSNS発信・キャンペーンなどを通じてフルーツビネガーなど“梅に頼らない”需要の掘り起こしにも継続的に取り組んでいる。
ポストコロナで、こうした巣ごもり需要のリピートがどこまで続くか。今年の商戦の行方を左右するカギになりそうだ。
一般氷糖の出荷量推移(全日本氷糖組合調べ)
この記事に関連するニュース
-
旬の野菜・果物が全体に安め? 「すごく安い!」旬食材とは? 7月の野菜予報
ウェザーニュース / 2024年7月2日 5時10分
-
価格高騰で1玉1000円だったキャベツが200円に…「安い時も報道して欲しい」青果店代表の切実な声が話題
よろず~ニュース / 2024年6月22日 11時0分
-
梅議連 梅の長所を継続発信 紀州産は過去最悪の凶作
食品新聞 / 2024年6月21日 12時3分
-
今年はウメ・サクランボが不作 昨年の猛暑・暖冬の影響で出荷量が大幅減
ウェザーニュース / 2024年6月15日 5時10分
-
"梅クライシス"日本一の産地で収穫量急減のなぜ 南高梅の産地・和歌山県、梅農家が悲鳴
東洋経済オンライン / 2024年6月8日 11時30分
ランキング
-
1妻に先立たれた65歳、年金約17万円・おひとり様シニアを襲う<老後破産へのカウントダウン>
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月3日 9時0分
-
2今度はなんのコラボ? マクドナルドのX、次回の「ハッピーセット」のヒント画像公開...期待高まる
J-CASTニュース / 2024年7月4日 16時49分
-
3勢いづく出社回帰 テレワークは消えゆく運命なのか?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月5日 6時35分
-
4日本に豊田章男氏がいたのは幸運だった…「EV化の真実」を主張し続けた豊田氏が筆者に明かした「真意」
プレジデントオンライン / 2024年7月5日 8時15分
-
5宝くじで「10億円」当選! でも実際に“手では持てない”って本当?「1000万円」なら片手で持てる? 元銀行員の筆者の経験もあわせ解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月4日 4時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)