“地域発”の姿勢示す三井食品 広島県との提携を具現化 関西メニュー提案会
食品新聞 / 2023年7月31日 9時46分
三井食品関西支社は7月20日、大阪市のOMMビル展示場で「第34回関西メニュー提案会」を開催。241社が出展し、得意先約600企業(業務用40%、小売業30%、卸30%)、800人が来場した。展示小間の内訳は加工食品61、業務用29、酒類37、低温9、総合26、オリジナル55。
前回と同様、「明日(みらい)をつくる 食のチカラ」をテーマに掲げ、入口では新たに商品ブランドとして展開を始める『にっぽん元気マーケット』の新商品を紹介。このうち、「国産果実の飲むお酢」は、酢の中でもぽん酢と同様の構成比に成長した飲用酢に着目し、青森りんごと広島レモンの2種類を商品化した。
同社は今年3月、広島県と包括連携協定を結んだ。この商品化のほかにも、今回の提案会では広島菜のふりかけや小イワシの缶詰を使い、カゴメが提唱する「ひろしまパスタ」を調理したり、県内ではおなじみの花ソーセージ(福留ハム)をアレンジした業務用メニューを試食提供したりと、随所で関連した提案を実施。中四国支社の森下康浩支社長は「広島発の商品の新しい使い方を提案することで、惣菜などのメニュー開発にもつなげていきたい」と話していた。
従来通りの地域発商材を集めた「にっぽん元気マーケット」コーナーには今回、栃木、富山、高知など7つの県が集まった。栃木県のブースでは県立鹿沼商工高校の生徒が、自分たちの開発した「青春いちごまんじゅう」を紹介。県内の道の駅やスーパー、百貨店などで販売しており、関西で出展するのは初めて。商業部の生徒は「“青春の味”なので甘いだけでなく、甘酸っぱいのが特徴」とアピールしていた。現在はプレミアムタイプを試作中という。
このほか、エシカル志向の高まりに対応し、天然素材のパックを使ったお茶、脱プラにつながるスティックシュガーなどを集めた。おからやクラフトビールの搾りかすでシリアルバーを製造するラパンは「新たな価値を持たせることで贈答用としても展開できる。ジャパンブランドとして海外にも広げたい」と話していた。
◇ ◇
矢澤久志専務関西支社長に話を聞いた。
地域商材を重視する中で、今回は広島県と栃木県をクローズアップした。また、入口で紹介している新ブランドの「にっぽん元気マーケット」を投入し、さらなる地域産品の活性化を図りたい。
このほか、社会全体がSDGsへ向かう中、当社としての姿勢を示している。さらに、インバウンドを意識した商材、時短や健康につながるライスペーパーなど、関西のオリジナル企画も随所で展開しており、商売に生かしていただきたい。
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