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家庭用塩 上半期は巣ごもり反動続く 価格改定で潮目変わるか

食品新聞 / 2023年8月7日 16時51分

今シーズン上半期(1~6月期)の家庭用塩市場は販売金額で前年同期比97.7%と実績を割って着地した(インテージ調べ)。実績割れは20、21年の巣ごもりによる需要増の反動が継続していると見られ、7月からは塩事業センターや特殊製法塩メーカーの価格改定が実施されることから、下半期以降の塩需要がどう変化するかが気になるところだ。

家庭用塩は販売数量ベースで長期的に漸減してきた。人口減少や高齢化に加え、国の施策による減塩トレンドもこの状況を形作っている。その一方で、コロナ環境下にあったこの3年間では、家庭内で冷凍食品や惣菜の使用が増加しており、塩を基礎調味料として使用する頻度が減少した可能性も否定できない。

卓上に必須の「食卓塩」は塩事業センターが全国の塩元売を通じて販売しているが、センター塩の昨年度販売数量は2万9千47tと前年度比97.4%だった。

家庭内における基礎調味料としての塩は全般的に漸減傾向とはいえ、調味料メーカーが販売するシーズニングは商品化の例が増加している。輸入岩塩も販売数量は二ケタ増で成長しているなど、ニッチ需要においては新たな芽が出始めている。

専用メニューのシーズニングや輸入岩塩はプライスゾーン、ユニットプライスともに高い商材だが、リベンジ消費の一環としてプチ贅沢ニーズに対応しているのかもしれない。

また、岩塩の需要増はカルシウムなどミネラルが豊富というイメージが健康志向ユーザーに浸透していると見られる。天日塩を含め、プライスゾーンが高めでも、より付加価値を感じられる塩製品を求める消費者がこの3年で増加した。

今後の課題については、前述したように価格改定による需要変化が最も懸念されるが、商環境の変化をものともせず販売増加が続くジェーン「クレイジーソルト」や、発売後問い合わせが殺到したマルニの小袋製品「燻製塩」のように、エッジの効いた商品開発も必要か。シーズニングに関しては「汎用シーズニングが動くのはBBQなどの機会が多い春夏のみ。秋冬シーズンは動かない」(小売業)模様だが、塩メーカーも新たな商品開発を進めていく必要があるだろう。

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